
今度引っ越しを考えてるんだけど、フリーランスになったから賃貸物件が借りられるのか不安だ。審査に落ちないための方法はあるのだろうか?
こんなお悩みに答えます。
フリーランスになると、いろいろな自由や楽しさがある反面、会社員とはちょっと違った苦労や大変なことにも遭遇するのは事実。
そのひとつが「賃貸物件を借りること」です。
会社員であれば何の問題もなく入居審査に通るようなケースでも、フリーランスだとハードルが高くなってしまう場合も…。
ただ私自身の経験から、賃貸の入居審査に通ることは、ポイントさえ押さえれば決して難しくないと思っています。



私やまももは、フリーランスになってから過去3回、賃貸物件の入居審査を受けて、すべて一発で通りました。
そこで今回は、フリーランスが賃貸物件の審査に通るためのポイントや注意点を紹介。あわせて、フリーランスに向いている物件についての情報もお伝えしたいと思います。
- フリーランスになって初めての引っ越しなので入居審査が不安
- フリーランスでも、賃貸の入居審査を何とか通過したい!
- フリーランスにおすすめの賃貸物件は?
こういった思いを持っている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
フリーランスが賃貸物件の入居審査に通りにくい理由


シンプルに、信用度が低いから【現実】
フリーランスが賃貸物件の入居審査に通りにくいとされる要因は、単刀直入に言って「信用度が低いから」です。



いやいや、自分は会社員時代の何倍も多く稼いでるんだけど…。真面目に働いてるし。
そう思う人もいるかもしれません。
でも、個人で働くフリーランスは収入が月によって変動したり、短期でいろいろな案件に着手していったりするのも事実ですよね。
組織に所属し、毎月安定的にお給料をもらっている人と比べたら、「いつ、どうなるかわからない」と思われてしまうのは仕方ありません。



「会社に雇われてても安心じゃない時代」というのは正論だと思います。ただ、残念ながら世間一般のフリーランスに対する信用度は、やはり会社員より低いのが現実。
また、物件の大家さんは年配の方も多くいます。高齢の大家さんほど「フリーランス」という働き方を想像しにくいようで、ネガティブな印象を持つ傾向があるようです。
これまでの物件探し経験で何となく感じた、立場(属性)別の印象の持たれ方は、こんな感じです。
- 会社員、公務員→ちゃんとしてそう(超信用できる)
- 学生→いざとなったら親が何とかする(信用できる)
- アルバイト(フリーター)→一応、どこかのに所属して働いている(まあ信用できる)
- フリーランス→何者???(怪しそう)
こういう風に思っている大家さんもいるようです(苦笑)
でも、入居審査に受かるのはそんなに難しくない
ここまでフリーランスが賃貸物件を借りることの厳しさをお伝えしましたが、実際は、そこまで入居審査を恐れる必要はありません。
というのも私自身、フリーランスになってから3回賃貸物件に申し込んで、すべて問題なく審査を通過したからです。
ただ、何も対策を立てずに臨んだわけではありません。きちんと準備をして、自分なりに正しいと思う対応をとった結果、うまくいったかなという風に思っています。



きちんと準備をすれば、入居審査に通過する可能性は高まります!
ここからは、具体的に賃貸物件の入居審査に通るためのポイントをお伝えしていきますね。
フリーランスが賃貸物件の入居審査に通るためのポイント7つ


①:収入に見合う物件に申し込む【前提】
フリーランスに限らず、賃貸物件の家賃は「手取り収入の30%以内が目安」といわれています。
ただフリーランスの場合、その数字を25%くらいまでに抑えておくと審査に通りやすい印象があります。それに、家賃のような固定費を下げれば何かあったとき(一時的な収入の減少など)にも安心。
フリーランスの手取りは確定申告をしていればわかりやすいのですが、簡単にいうと、収入(事業売上)から税金や保険料、経費を差し引いたもの、つまり「課税所得」にあたる金額です。
ザックリと売上の6割程度がフリーランスの手取りといわれているので、もし30万円の売上だったら、手取りは約18万円に。
家賃をその30%で収めるとなると、5万4千円。25%で計算すれば4万5千円です。都心だとちょっと厳しいですね…。
ただ、フリーランスは節税対策として上手に経費計上や控除制度を利用したりすることで、結果的に手取りをもっと増やすこともできます。
自宅をメインに作業をするフリーランサーであれば、作業環境を充実させたい気持ちもあると思います。
人によって境遇はまちまちですが、大切なのは、ムリなく家賃が支払える範囲内で借りることです!
②:確定申告は必ず行っておく
先ほど「フリーランスは信用度が低い」という話をしましたが、信用度アップにつなげるための方法のひとつは、確定申告を確実に行うことです。
確定申告をするというのは、つまり、自分が稼いだ金額を誰が見ても明らかにするということ。
いくら「自分はこれだけがんばっている!」と口にしたところで、それを第三者が理解するのは厳しいものです。本当に個人事業として稼いでいるのなら、それを数字で証明しておくことに何ら損はありません。
賃貸物件の入居審査の際には、税務署に提出した確定申告書の写し(紙で申告した場合)を見せるだけですんなり通ることもあります。(実体験)
e-tax経由で確定申告を行う場合も、送信した申告内容をダウンロードして出力できますし、受付確認の通知も届きます。
③:ある程度の貯金を銀行口座に用意しておく
フリーランスになりたてで一度も確定申告をしていない場合には、収入を証明しづらいので、貯金額をアピールする方法もあります。
手取り収入に対して家賃が高めの物件に申し込みたい場合でも、貯金に余裕があればOKしてもらえることも。
現在の収入だけで難しそうであれば、不動産屋さんのほうから「銀行口座の通帳コピーは出せますか?」といってくれることがあります。(言われなかったら聞いてみてください)
結局、物件を貸す大家さんの一番の不安事項は、入居者が家賃を確実に支払ってくれるかどうかです。
「フリーランスは不安定だから…」と二の足を踏む大家さんでも、数十万円、ましてや数百万円レベルの貯金があれば、安心してOKしてくれることがあります。



私自身、どうしても審査に通りたかったときは、念のために貯金通帳をすぐ提出できることをアピールしました。
コツコツ貯金している人にはおすすめの方法です。
④:家賃保証会社利用ではなく、連帯保証人のみで借りられる物件を探す
賃貸物件を借りる時には、万が一、自分が家賃を支払えなくなった場合などのために「連帯保証人」もしくは「家賃保証会社」をつけるのが通例です。
ただ10年ほど前に比べると、近年は家賃保証会社利用がマストになっている物件が増えたように感じます。
この件について、今年物件を探していたときに不動産屋さんに確認してみたら、実際、家賃滞納などのトラブルが増えているので、家賃保証会社利用が必須の物件が増えているという話でした。
それと、社会全体の高齢化によって連帯保証人も高齢化傾向にあるので、大家さんが保証会社を使うことを希望するケースも増えているそうです。
不動産経営をする大家さんとすれば、多少のお金を払い家賃保証会社を使ってでも、確実にリスクを回避したい気持ちは当然かなと思います。
ただ、家賃保証会社の利用が求められる物件の難点は、やや入居審査が厳しめなこと。
⑤:社会人としてのマナー、身だしなみをきっちりする
意外に重要なのが、不動産屋を訪れる際の印象です。
フリーランスにもいろいろな人がいて、なかには本当にマトモな稼ぎがなかったり、継続的に家賃を支払えないような人もいるそうです。
不動産屋さんとしては、ヤバイお客さんを捕まえてしまうと、のちのちトラブルを起こして大家さんからクレームを受けるかも…と身構えます。
なので、物件探しのときには「マトモなお客さん」であることを伝える意識を持っておくのが重要です。
とはいえ、別に難しいことではなくて、約束の時間は守る、身だしなみには気を配るなど、社会人として普通のことをしていれば大丈夫です。電話やメールでやりとりをするときも丁寧に対応しましょう。
不動産屋さんを味方にできれば、ちょっと審査が難しそうなケースでも「何とか物件を貸してあげたい!」といった感じで、大家さんへの交渉などにも協力してくれますよ。
⑥:「対企業」の取引実績を作っておくとベター
すべてのケースで求められるわけではないのですが、不動産屋さんでフリーランスであることを話すと、賃貸物件の申込書に「主要取引先」の記載を求められる場合があります。
以前聞いたのは、取引先として企業名を書いておくと、大家さんが安心して審査に通りやすくなるということでした。
⑦:クレジットカードの遅延・滞納には注意
ポイント④で家賃保証会社の話をしましたが、家賃保証会社にも種類があり、とくに「信販系」といわれるところは審査が厳しめといわれています。
信販系保証会社の代表企業は、アプラス、ジャックス、オリエントコーポレーション、セゾンなど。
こうしたところでは、クレジットカード審査のノウハウを使って入居審査を行っているそうです。



他社のカード使用状況も確認されます。現在の収入がそれなりにあっても、もし滞納歴があると、かなり厳しく判断されてしまうケースもあるのだとか。
これを逆手にとって、長年クレジットカードをしっかり使って履歴をキレイにしておくと、審査にプラスに働くようです。



実際、私はフリーランスの状態でも、信販系保証会社の審査に問題なく通りました。収入証明書なども確認されず、自己申告のみでOK。
この要因は、おそらく10年以上クレカをキレイに使っていたからじゃないかなと。
クレジットカードを利用すると「引き落とし日に入金するのを忘れてた!」というのはついやりがちなのですが、フリーランスの人は、普段から気をつけておきましょう。
ちょっとしたことで信用度をガタ落ちさせてしまうのは、もったいないですからね…。
逆に、こういった日々の管理をコツコツやっておけば、必ず信用してもらえるようになりますよ。
フリーランスにおすすめの賃貸物件は?


最後に、何年もフリーランスとして働いている私が考える、フリーランスに向いている賃貸物件のポイントを挙げます。
もちろん「住みたいところに住む」のが基本なのですが、ここで紹介する各ポイントにはちゃんと根拠がありますので、イチ参考意見としてとらえていただければと思います。
- しっかり日の光が入る
- できれば1LDK以上、1Kや1Rなら広めの居住空間
- 日中に周囲が騒がしくない
一般的なフリーランスは、自宅で仕事をする時間がメチャメチャ多いです。なかにはカフェやコワーキングスペース中心で作業をする人もいるかもしれませんが、自宅作業がゼロということはないはずです。
ただでさえ孤独になりがちなフリーランス、暗い家に引きこもっているとメンタルがやられてくるので、家の明るさは重要。窓が大きく、日の光がしっかり入ってくる間取りだと気分転換もしやすくて最高です。
それと、近隣住民や周囲がうるさくないかどうかも非常に大事。防音重視の物件を探したほうがいいですが、できたら他にどんな人が住んでいるのかも確認できたらベターです。
あまり壁が厚くなくても、隣や上下の人が昼間に働いているようであれば平日の昼間は作業に集中できます。



私がフリーランス初期に住んでいた家は小学校が近く、夕方になると子どもたちが外で遊ぶ声が聞こえてきて、ちょっと集中できないときも。
周辺環境もよくチェックするのをおすすめします。
食事やくつろぎの空間と、仕事をする空間は、別にできるなら最高ですが、ワンルームでも自分が居心地よければいいかなと。
ちなみに1LDK以上の物件だとファミリーが住んでいたりして、子どもの声が聞こえてくる可能性があります。一人暮らしであれば、ワンルームのほうが静かに生活できる場合も。
まとめ:ポイントを押さえれば、賃貸物件の審査には通る
なかなか信用されにくいフリーランスの立場になると、どうしても賃貸物件の入居審査時にはドキドキしてしまうものです。
ただ、物件ごとにいろいろな審査基準があるので、決してフリーランスだから賃貸に住むのが厳しいわけではありません。
今回ご紹介した通り、ポイントを押さえれば入居審査に受かる可能性は高まります。



まずはフリーランスとして、自分の仕事の実績をきちんと見えるようにし、不動産屋さんに良い印象を与えましょう。
あと、今回の趣旨とちょっとポイントはズレますが、会社員からフリーランスになろうとしている場合は、信用度が高い会社員のうちに引っ越しを済ませてしまうのも手です。
ぜひ、紹介した情報を参考にしていただきながら、満足のいく住まい探しをしてもらえたらと思います!
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