【地方移住後の働き方】IT・Webクリエイター系フリーランス×田舎暮らしの相性は抜群

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悩んでいる男性

都会を離れて田舎暮らしがしたい。しかもフリーランスとして働きたいのだけれど、実際、田舎で仕事はできるんだろうか?

こんな疑問にお答えします。

やまもも

筆者の私はフリーランス(ライター/エディター)歴9年です。今年(2020年)に東京を離れ、夫と二人で長野県松本市へ移住しました。

コロナ禍の影響を受け、リモートワークをする人が急激に増えた2020年の上半期。

飲食・観光・アパレルなど大打撃を受けた産業も少なからずあり、このタイミングで転職、もしくは「どんな状況でも食べていけるスキルを身につけたい」と考えている人もいるでしょう。

働き方を変えるということは、生き方を変えることと同じ。

多くの人が社会の激動によって「これまでのまま」ではいられなくなっているなか、節目節目で生き方を見直し、現在の自分にとっての最適な生き方を選択するのは大切なことだと思います。

とくに最近はコロナ禍によって都会での自粛生活を余儀なくされ、地方移住に関心を持つ人が急増中だそうですが、都会を離れる人の多くが心配するのが「田舎で仕事はできるのか?」ではないでしょうか。

やまもも

結論からいうと、できます。
そして私が実際に移住をして感じているのが、フリーランス×地方移住(田舎暮らし)の相性は非常にいいということです。

とくに私のようなライターやエンジニア、デザイナーなど、ITやWebを活用して働く場合はなおさらだと感じます。

そこで今回は、自分自身の経験をもとに、フリーランスが地方移住するのに向いていると考える理由と、これからフリーランスとして田舎暮らしをしたい人におすすめのスキルを紹介してみたいと思います。

  • 地方移住後の仕事や働き方に不安がある
  • 現在IT・クリエイター系のフリーランスで、田舎暮らしをしてみたい
  • 地方移住をきっかけにITを活用して働くフリーランスになりたい
  • 地方でフリーランス生活をするのに身につけるべきスキルを知りたい

こういった想いに応えていきますので、ぜひ最後まで目を通していただければ幸いです!

目次

IT・Webクリエイター系フリーランスが田舎暮らしに向いている理由

森の中のPCの画像

IT・Web系クリエイターとして稼げるスキルをもつフリーランスが、なぜ田舎暮らしに向いているのか。
その理由は以下の通りです。

  • リモートワークとの相性がいい
  • 地域に競合(ライバル)が少なく、希少人材を目指せる
  • 心身の健康を維持しやすい

それぞれの理由について、詳しく説明していきますね。

リモートワークとの相性がいい

IT・Webクリエイター系のフリーランスが田舎暮らしに向いている最大の理由は、リモートワークがしやすいことです。

リモートワークとは?

現状、明確な定義づけはされていませんが、オフィス(会社)ではなく、そこから離れた場所で仕事をすること。
基本的にはパソコン・ネットなどのIT技術を活用して行われるものに対して、こう呼ぶことが多いです。

IT・Webクリエイター系のフリーランスにとって最低限必要な仕事道具は、パソコンとネット環境のみ。「ノマドワーク」なる言葉でも表されるように、それさえあれば遊牧民的に移動し、日本全国どこでも稼げる可能性を秘めた働き方をしています。

日本を飛び越えて、海外でフリーランス生活をしている人も決して少なくありません。

男性

でも、東京みたいな都会のほうが、企業も人も多くて有利なんじゃないの?

やまもも

業界・職種によってはそうだと思います。

対面でモノを売たりサービスを提供したりする商売であれば、お客さんになりうる人の数が圧倒的に多い都会が有利なのは間違いありません。

エンタメ系の分野で、タレントやモデル、ミュージシャン、舞台役者のように、「ハコ(イベント・舞台など)」ありきでパフォーマンスをするケースが多い仕事も同様ですね。
都会は「ハコ」の数も種類も多いですし、観客となるお客さんの数も多いですから。

一方、ワークスタイルがリモートワーク型であるIT・Webクリエイター系フリーランスは、個人でクライアントから仕事を請け負い、パソコンとネットで仕事が完結します。そうなれば拠点が東京であろうと、地方都市であろうと、どこかの過疎地の集落であろうと、仕事の進め方や仕事量はほぼ変わりません

また、そもそもIT・Webクリエイター系のフリーランスが活動する業界では、最先端のITが当たり前に活用されていたり、だいぶ前から積極的にリモートワークを導入していたりする企業が多いです。

私はライターとして、これまでにITやWeb系の企業を数多く取材してきたのですが、

  • 日常的な連絡事項やビジネスチャットツールで
  • ミーティングや会議に使う資料は印刷せず、データで共有
  • 1人に1台のMacBookを支給
  • 超柔軟なフレックスタイム制(勤務時間は自分で決められる)
  • プライベートの事情や体調・気分で自由に在宅勤務OK

みたいなことを、何年も前から当然のように行っている企業も多くありました。

業界そのものが自由度の高いワークスタイルに対する寛容さをもっているので、フリーランスとしても働きやすさがあります。

地域に競合(ライバル)が少なく、希少人材を目指せる

2つめの理由は、地域に競合(ライバル)が少ないため、希少な人材を目指せる点です。

よく「都会はチャンスが多い」なんていわれたりもしますが、それは基本的に1つめに挙げたような、地域における見込み客の数で売上が変動しやすかったり、仕事場・活躍の場が重視される働き方をしている場合に焦点を当てた話だと思います。

もちろんフリーランスでも都会の刺激を存分に受けつつ、積極的に交流会などに参加して、どんどん新しい人脈をつくって仕事につなげていくようなタイプの人もいるでしょう。

ただ、多くのIT・Webクリエイター系フリーランスは、どちらかというと一人でマイペースに仕事をしたがっているのも事実。(それがこういう働き方の魅力・メリットであるから当然ですね)

地方だと、まだまだフリーランスは都会ほど多くありません。それにIT・Webをバリバリ扱える人材の数が圧倒的に少ないため、自分のスキルや活動次第で希少な人材を目指せます。

そうなれば地元の企業や困っている人に働きかけて、地域でビジネスネットワークを広げていく…なんていうこともできますね。
都会だと大勢の中の一人として埋もれやすい一方、地方ではまだまだ輝けるチャンスは残されていると考えると、かなり夢があるんじゃないかなぁと。

心身の健康につながる

IT・Webクリエイター系のフリーランスは、パソコン作業をする時間が非常に長いです。

たとえ部屋にこもって作業するのであっても、ちょっと休憩のタイミングで窓の外を見れば大自然が広がっている田舎と、マンションや車だらけの都会とでは、気分がまったく違います
これは実際に東京から長野へ地方移住をした私が、強く実感していることです。

また、日常的な買い物で近所へ出かけるにしても、田んぼや畑を眺めながら四季の移り変わりを感じられるのが田舎の魅力。

近所の田んぼの画像
我が家の近所(徒歩2~3分)の景色

スーパーもドラッグストアも広くてのびのびと買い物できますし、都会のようにせかせかしている人があまりいない印象なので、のびのびできてストレスが大きく減ります。

個人で仕事をするフリーランスは、心身ともに自分でケアしていくことが非常に重要です。会社員のように雇われているわけではないため、自分で日々モチベーションを上げていかないと結果的に稼げなくなってしまうからです。

よく「心と体はつながっている」といわれますが、本当にメンタルが安定していると体調面でも良い影響があると実感します。
フリーランスはひきこもりで運動不足にもなりがちだからこそ、自然が豊かな環境で散歩とかランニング、もちろんハイキングや登山なんかも楽しめばいいと思います。

地方移住×IT・Webクリエイター系フリーランスを目指す人におすすめスキル5選

PC(背景白)の画像

ここからは、地方移住後にフリーランスとしてIT・Webを活用しながら働きたいと考えている人にむけた、おすすめのスキルを紹介します。

①:ライティング

私自身がライターなので、つい頭に持ってきましたが、地方移住後の仕事として活かせるスキルのひとつがライティングです。

パソコンひとつで受注~納品まで完結できますし、ライティングをしていると文章力だけではなく、物事を整理してわかりやすく伝える力も向上します。そうするとコミュニケーション力がアップし、各方面の人間関係もスムーズに。

ちなみにライティングはブログとの親和性がかなり高いため、ライティングスキルを強みにブログをやるのもおすすめ。
ブログは飽和状態ともいわれますし、それ一本で稼ぐのはかなり大変ですが、移住などの独自体験や、地域の深い情報はまだまだ発信する価値があると思います。

私自身、東京ではいわゆる「クライアントワーク」といわれるような、クライアント企業から執筆関連の案件依頼を受けて、最終的に成果物を納品するスタイル100%でやっていました。

長野への移住後は、そういったお仕事に加えて新しいことにもチャレンジしており、そのひとつがこのブログです。

やまもも

もともと地方移住を目指したキッカケが、観光や出張で日本各地を回るなかで「地方の魅力を発信したい」「地方で活躍する人の想いを伝えるお手伝いがしたい」でした。ブログはそのための土台作りでもあります。

しかし、ライティングをやるときには気をつけてほしいことがあります。それは参入しやすい分、稼げる人・稼げない人の差も大きく出ていることです。ライティングは「誰にでもできる」と思われがちですが、正直、ライティングスキルは人によってピンキリ。

これは、これまでに編集者として多くのライターさんの文章をチェックして感じています。

スキルが低いといつまで経っても低単価の仕事しかできませんし、フリーランスとしての自分を発展させていけないため、注意が必要です。

Webライターの仕事については、以下の別記事で詳しく解説しています。

②:プログラミング

プログラミングも、リモートワーク型で働くフリーランスに強くおすすめできるスキルです。

ITニーズが急激に拡大するいま、日本では労働人口の低下によって年々、IT技術者の不足度合いが大きくなっています。

経済産業省が平成28年6月に公表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると見込まれています。

2020年4月からは小学校でもプログラミング教育がスタートしており、プログラミングは今後も注目すべきスキル。

とくに私がプログラミングスキルを習得するうえでいいなと思うのが、学習コンテンツが充実しており、独学でも一定レベルを目指しやすい分野であることです。

我が家では移住後に夫がプログラミング学習を開始しているのですが、独学者も増えているせいか、有益な情報の量がすごいですね。

やまもも

正直、ライティングは参入ハードルが低い一方、プログラミングのような体系的な学習がしにくいです…。それがWebライターの質低下やスキルの差につながっている部分もあると考えています。

一方、プログラミングに関してはYouTubeやSNS、ブログで情報発信している独学プログラマーも多いですし、オンラインで学べるプログラミングスクールの数も急速に増えています。

プログラマーもスキルの差は大きいとは思いますが、本気で基礎から学べる環境があるかどうかは、ちゃんと仕事ができるレベルの人材を育成するにあたって非常に重要だと思います。

また、地方都市の規模であればプログラマーやITエンジニアで数十件以上の求人が見つかる可能性が高いです(現在住んでいる松本市ではそんな感じ)。フリーランスでスキル習得&開発実績を積めば、将来的に会社員エンジニアになりたくなったときに就職・転職する道も開けます。

最近では農業にITを掛け合わせるような「第一次産業×IT」の動きも活発化しつつあるので、高いスキルがあれば新しいビジネスに挑戦することもできるでしょう。将来性がある分野ですね。

フリーランスエンジニアは実績を積んで技術力があれば高く評価されますし、リモートワークとの相性は抜群です。

③:デザイン

デザインといっても幅が広いですが、需要が拡大しているWebデザインのスキルを身につけておくと、地方や田舎でフリーランスとして十分にやっていけます。

印刷物やロゴなどのデザインを手掛けるグラフィックデザインも一定の需要はありますが、Web案件の数が圧倒的に多いのが事実。地方でフリーランスデザイナーとして生きていくなら、使える武器を増やすためにもWeb分野の勉強をしておくのがおすすめです。

また、Webデザインはプログラミングとの相性がいいです。

企業内でWebサイト制作をする場合は、Webデザイナーはビジュアルを担当、コードを書いていくプログラマーは別で配置、という分業制をとるのも一般的。
一方、フリーランスに依頼される案件では「デザイン+コーディングまでできること」が要件になるケースも結構見られます。

コードが書けるWebデザイナーは請け負える案件が増え、単価を上げやすいのも魅力。

やまもも

フリーランスは複数のスキルを身につけてパラレルワーク的な働き方をする人も多いですね。スキルを掛け合わせることで自身の価値を高め、収入アップが目指せます。

④:動画編集

動画編集も地方在住フリーランスが手を出しやすく、稼げるスキルのひとつになるといえます。

最近では「YouTubeオワコン説」が出てきていますが、一方では高齢者・シニア向け動画市場の伸びが予測されるなど、まだまだ成長の余地ありという声も。

声や顔出し・姿出しがOKであれば自分自身がYouTuberになるもよし。新参者がYouTube広告だけで数十万円、数百万円レベルまで収益化するのは決して楽ではないですが、収入源のひとつにするだとか、自身のブランディングに使うだとかはできますね。

編集技術があれば動画編集代行も可能。単価は低めとはいっても、動画配信者が増えていることから、まだまだ月数万円レベルで稼ぐくらいのチャンスはあるでしょう。

⑤:経営【どのフリーランスにも必須】

最後はあえてザックリした書き方になりますが、経営のスキルです。

経営的なスキルの具体的な内容についてはいろいろな意見がありますが、おもに以下のようなことが挙げられます。

  • マーケティング:何を、誰に、どのような戦略で売るか
  • 決断力:スピード感をもって自分で素早く意思決定する
  • 会計・経理:お金の管理やコスト意識、資金繰り等
  • 論理的思考力:「なんとなく」やノリではなく、筋道を立てて物事を考える
  • 営業力:ターゲットに合わせて確実にモノ・サービスを売る

「経営」というと難しく感じられたり、法人を立ち上げるつもりはないから自分には関係ないと思うかもしれません。ですが、上記のスキルはいずれもフリーランスで仕事をするにあたって、超重要スキルです。

どれも身につけておくべきですし、これらのスキルを磨けば確実に個人でも成果が出やすくなります。

フリーランスになると、わかりやすい業務的な技術(ライティング、プログラミングなど)にばかり目がいきがちです。しかし、そういう人も多いからこそ、同時進行で経営の勉強をすることで周囲との差が付けやすく、成功に近づくと考えられます。

とくに地方移住をして田舎でフリーランスをするとなると、都会ほど身近に情報があふれていなかったりすぐ助けてくれる人がいなかったりする場合があります。常に自分のビジネスをどう動かしていくかを考え、経営スキルを駆使して自分で何とかしていく力は非常に重要です。

まとめ:地方ではIT・Webクリエイター系フリーランスとして働く道もある

バックパックの画像

今回の話をまとめます。

  • IT・Web系クリエイターが田舎暮らしに向いている理由は3つ
    (リモートワークが可能、希少人材を目指せる、心身の健康を維持しやすい)
  • 地方でIT・Webクリエイター系フリーランスになる場合のおすすめスキルは5つ
    (ライティング、プログラミング、デザイン、動画編集、経営)
  • 個人で稼ぐなら業務直結の技術はもちろん、経営面の勉強とスキルアップも目指すことが大切

私自身、フリーランス歴は9年とそこそこの長さになってきましたが、長野へ地方移住してからはまだ数ヵ月。
東京とはまったく異なる環境で、日々ワクワクと試行錯誤しながら活動しています。

せっかく地方移住をしたのだから、フリーランスの自由度の高さを存分に発揮して、地域に溶け込みながら働いていけたらいいですね。

いずれにせよ、どの場所で働くにあたっても、個人で稼ぐのであればスキルが大事です。

私自身、今後も新しい知識・スキルを身につけて、自分自身をブラッシュアップし続けようと思っています。

やまもも

フリーランスとして生きるのは決してラクなことばかりではありません。でも、都会で過ごしていたフリーランスが田舎暮らしをすると、とても穏やかな気分で働けると思いますよ。

今回の記事が、少しでも「働き方生き方を見直したい」と考えている方の参考になれば幸いです。

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