【要注意】クライアントに信用・信頼されないフリーランスの特徴【実体験から解説】

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駆け出しフリーランサー

フリーランスとして、もっと評価されて安定的に稼げるようになりたい。クライアントはどんなフリーランスを求めているんだろうか。

こんなギモンにお答えします。

やまもも

筆者の私は、フリーランスのライター/エディター歴9年目です。また、会社員時代には編集者やディレクターとして、フリーのクリエイターさんに仕事を発注していました。
仕事を依頼する側受注する側、どちらの立場も経験済みです。

フリーランスになったばかりの人の多くは、地道に実績を積み上げるために、まずはクラウドソーシングなどで案件を受注することを考えると思います。

そこで出てくるのが「クライアント」、つまり仕事を発注(依頼)する人とのやりとりです。

個人のスキルで仕事を請け負うスタイルで活動するフリーランスにとって、発注者であるクライアントと良い関係を築くことは不可欠。もちろんクライアントに評価されれば、継続的な案件の受注や単価アップにもつながっていきます

しかしながら発注側の立場からすると、「ちょっと、この人は微妙かも…」と思ってしまうフリーランスもいるのが事実です。そう感じる原因の根本は、相手を信用・信頼できないこと。

そこで今回は、私自身がこれまでフリーランスのクリエイターさんに案件をお願いした経験や、日ごろディレクション業務に関わっているなかで感じることをもとに、信用・信頼されにくいフリーランスの特徴を紹介します。

私はライター界隈が専門ですが、フリーランスとして本来どうあるべきか、その本質的な内容をお伝えします。他の領域で活動する方にも当てはまる部分が多いかと思います。

  • 駆け出しフリーランスで、思うように案件が受注できない
  • 市場価値の高いフリーランスになりたい
  • クライアントと信頼関係を築きたい
  • フリーランスになって、本当に自分らしく生きていきたい

こんな想いをお持ちの方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

目次

信用のないフリーランスは、容赦なく切り捨てられる【現実】

道路の画像

フリーランスの数は増え続けている

クラウドソーシングサービスを提供する大手企業、ランサーズ株式会社が実施したフリーランスに関する最新の実態調査では、以下の結果が出ています。

日本の広義フリーランスは1034万人。

1年以内にフリーランスを開始した人の数は8%増加(2019年:287万人→2020年:312万人)。

【ランサーズ】フリーランス実態調査2020年版

フリーランスにもいろいろな形があります。上記のデータには、副業やパラレルワークとしてオンラインで仕事を請けている人も含まれているので、ガッツリとフリーで仕事をしている人の数だけではありません。

しかしながら、この調査結果全体を読んでいくと、副業等も含めた広義のフリーランスは年々増加傾向にあることが書かれています。

フリーランスの生き方は、もはや珍しいものではなくなりつつあります。この記事を読んでくださっているあなたも、すでにフリーランスとして活動中か、これからフリーランスになることを考えているのではないかと思います。

この流れを加速させているのが、2020年のコロナ禍。多くの人が働き方の変革を余儀なくされ、フリーランスになろうとする人の数は今後さらに増加すると見込まれます。

「フリーランス=楽に稼げる」は間違い

10年近く前に会社を辞めてフリーランスの道を選んだ私。みずから人生を選択できる自由度の高い働き方が、自分には合っていました。

また、どんな立場にいようと自分の知識やスキルで生きることの大切さが注目されるのも、素晴らしい時代の流れだと感じています。

ですが、ちょっとしたフリーランスブームが起こっているいま、気になるのがフリーランスを「楽に稼げる手段」と考えている人も増えつつあるということ。その辺りのことについて詳しくは、以前、別記事【楽して稼ぐは大間違い。「フリーランスの成功は1日にしてならず」のお話。】でも書きました。

結果的に、仕事の本当の大変さを理解できていない「自称フリーランス」的な人が増え、稼げる人と稼げない人の差がますます開くのではないかと思います。これは、ライターでも、プログラマーでも、デザイナーでも同じこと。

正直、未熟なフリーランスは信用度が極端に低く、あえてオブラートに包まずに表現すると「簡単に使い捨てされる」立場です。
また、発注者(クライアント)からの信頼を得られずに「使えない」と思われたフリーランスは単価も上がらず、長時間身をすり減らして作業している割に、全然稼げない状態に陥る可能性があります。

フリーランスは今後、よりスタンダードな働き方になる一方、競争も厳しくなるでしょう。満足いく収入を得られ、自分らしく生きられるフリーランスになるには、自分で自分の価値を高めていくしかありません。

クライアントに信用・信頼されにくいフリーランスの特徴5つ

パソコン作業をする女性の画像

若干厳しい話をしましたが、ここからは発注者であるクライアントが、どんなフリーランスを「使えない」と思ってしまうのか、その特徴を紹介していきます。

①:メールやチャットの返信が遅い(もしくはしない)

最近では、クライアントとの連絡ツールは電話よりもメール、あるいはチャットワークやSlackなどのビジネスチャットツールがよく使われます。

いずれにしても、テキストベースでのやりとりが中心です。

電話とは異なり、お互いの都合のいいタイミングで気軽に連絡できるのがメールやチャットのメリットですが、ビジネスの場では、返信は早いに越したことはありません

相手からの連絡事項は細かく確認するクセをつけて、気づいたら即レス。もし、すぐに対応できない状況なら、その旨を伝えて、どれくらいで対応できるのか伝えましょう。

やまもも

クライアント側も、忙しい合間をぬって連絡しています。すぐに対応できないならできないで、それを伝えてほしいと考えます。
相手がどういう状況か把握できればスケジューリングしやすく、仕事の進めやすさが大きく変わってくるからです。

また、自分が案件を発注していた時代にちょこちょこいたのが、「了解」の意志を返信しない人です。

不必要な言葉のやりとりを続ける必要はありませんが、少なくともクライアントから何か新しい提案や依頼事項を受けたら自分の頭の中だけで勝手に納得せず、了解した旨をひとことでも返しましょう。

やまもも

連絡を確実にしてくれるフリーランスは、信頼感アップで好印象です。不思議なことに、質が高い仕事をしてくれる人ほど連絡がマメ。

まだ実績がない駆け出しのフリーランスは、信用ゼロといっても過言ではありません。連絡がまともにつかないフリーランスは、それだけで「使えない」と判断される可能性も十分にあります。

②:自分の市場価値と能力を過信している

フリーランスにはプロ意識が必要ですが、はじめから自分のやり方に固執してガチガチの姿でいると、伸び悩んだりチャンスを逃してしまったりする場合があります。

また、プロ意識と自信過剰を混同させないようにするのも大事。

たとえば継続的に付き合いがあるクライアントだったらまだしも、取引して間もないクライアントに対して、あまりに強気の単価交渉はちょっと気をつけたほうがいいと思います。

フリーランスは安値で仕事をしなきゃならない、ということではありません。ここで重要なのは現時点での自分は、本当にお金に見合う価値を提供できるのかを自分で正しく理解できているか、ということです。

繰り返しになりますが、駆け出しのフリーランスの信用度はゼロに近いです。
クライアントも、それなりのリスクを背負ってフリーランスに発注しています。

「ずば抜けた実績やスキルがある」だとか「なにがなんでもこの人にお願いしたい!」と思われるくらいの人物にならない限り、最初は若干ギャラが低めでも仕方ありません。

ギャラを上げていくポイントは、とにかく「信用」です。質の高い仕事をして誠実な対応をとっていれば、発注側は他のフリーランサーよりも高く評価していきます。

プロ意識は、仕事の結果で強固なものにしていきましょう。なんなら、クライアント側から「こんなに安くお願いするのは悪いので、ギャラ上げますよ」と言われるくらいを目指しましょう。そのほうが、幸せな気分になれませんか?

もちろん、なかにはブラック気味のクライアントもいます。実績を積んで信用・信頼に値する行動をとっているのに、作業量に対する単価設定があまりに低いだとか、真剣な交渉に応じてくれないクライアントとは取引をやめればいいんです。
そうしたことも、フリーランスは自分で決められます。

やまもも

大事なのは、実績も信頼もないうちから自分のフリーランスとしての価値を過信しないほうがいい、ということです。過信していると、いつまで経っても信用が積み上がりません。

③:納品物のクオリティが著しく低い

次は、納品物のクオリティが低いケースです。言い換えれば、クライアントが求める結果を残せていない、ということですね。

質が低いと判断されてしまうと、一発アウト(今後、そのクライアントとは仕事ができない)になりかねません。そのあたりは、身ひとつで稼ぐフリーランスの大変な一面です。

こうなる原因は、大きく3つ考えられます。

  1. 自分のスキル不足
  2. クライアントとのコミュニケーションの不備
  3. やる気がない、手を抜いた

3つめは論外ですが、あえて入れました。手を抜くのは自分の信用問題にも関わりますし、クライアントにも大迷惑なので、やめましょう。

また、2つめのコミュニケーションの問題は、案件のゴールを明確にする、疑問点をあいまいにさせたまま着手しない、などの方法で回避できます。

一方、最もありがちで難しい問題が、スキル不足によるもの。未経験から独学、もしくはそれに近い形でフリーランスになった場合には起こりがちです。

この状態を避ける方法は、まだスキルに自信がないうちは、難易度が高すぎる案件は避けることです。フリーランスは1回1回が勝負なので、質が低いものを納品するとクライアントはガッカリします。

ただ、やれると思って案件を請けてはみたものの、いざ取り掛かり始めたら想定よりも難易度が高かった、ということもあるでしょう。

その際の対処法は2つ。

  • 正直にクライアントに言って辞退、もしくは判断を仰ぐ
  • どうにかしてスキルを磨き、やり遂げる

基本的に、どうしてもムリ、ということでない限り一度請けた仕事はやり遂げるべきです。徹夜してでも勉強や知識を習得をし、責任をもって完了させましょう。ハードですが、やり遂げたら自信になりますし、スキルもグンと伸びるはずです。

やまもも

成長のためには、現時点での自分のスキルよりも、少し難しいと感じる案件に挑戦していくのも大切。ただ、ちゃんとしたものを出せなければ信用は得られないので、そこは慎重に見極めてください。

気のいいクライアントの場合、もし求める質を満たしていなかったら、細かく修正指示やアドバイスをしてくれることもあります。しかし、そこまで手をかけていられないクライアントも多数。「使えない=もう発注しない」とスパッと判断されることもあるので、シビアに考えておいたほうが自分のためです。

④:ビジネスマナーが欠如しすぎている

フリーランスにもいろいろなタイプの人がいます。

  • 会社員から独立してフリーランスになった人(同業種・異業種)
  • 学校卒業後、そのまま就職せずフリーランスになった人
  • ほぼニート的な人

このうち、とくに会社員経験がないフリーランスの人にぜひ理解しておいてもらいたいのは、フリーランスの仕事も、ビジネスだということです。

フリーランスは、ときに「自由業」ともいわれる通り、会社にしばられない自由な働き方ができます。ただ、クライアントから仕事を請けるスタイルで働く場合、相手は会社員であることがほとんどです。(フリーランスがフリーランスに仕事を出すこともありますが)

会社員のクライアント側は、「まあ相手は個人のフリーランスだし」という優しい目は多少もっていますが、あまりに失礼な態度をとるフリーランスに対しては、内心「ヤバイな…」と思うことも。

基本的なことでいうと、ビジネスの場にふさわしいメールの送り方や言葉遣いなど。
フリーランスになったら、気分的には自由でいて構わないのですが、ビジネス感覚も忘れずにやっていきましょう。

基本的なビジネスマナーは身につけておくと、のちのち必ず役立ちます。とはいっても高額なセミナーなどに通う必要はなく、わかりやすい本を一冊読んで自学すれば問題ありません。

フリーランスには個性が重要という話もありますが、それは基本的なビジネスマナーが身についていてこそ。クライアントと同じ目線で話せる土台は準備しておきましょう。

⑤:質問内容があいまいな割に、質問ばかり

最後に挙げるのは、「質問の仕方がよろしくない」という特徴です。

これだとざっくりしていますが、たとえば「すでに説明した(依頼内容に書いてある)ことを聞く」「自分で考えないで、とりあえず聞く」みたいなフリーランスは、「使えない…」と判断されても仕方ないかなと思います。

質問をする前には、どこかに答えが書いていないか、自分で本気で調べてわかることではないかを、まず確認しましょう。

もちろん聞かないと解決できないこともあります。そんなときは最大限、忙しい中で答えてくれるクライアントに配慮し、相手が答えやすい質問の仕方をしてください。自分でどこまで考えたのかを伝えるのも大事です。

ちなみにブロガー、エンジニアなどとして有名なマナブさんも、ブログやYouTube、Twitterなどで何度も質問力に関する発信をしていますが、私も完全に共感。

質問力は、その人の感性や仕事に対する姿勢などを計るモノサシになると思います。

幸いにも「質問力」もスキルの一種なので、必ず向上させていけるんですよね。私も、もっと質問力を磨くために日々訓練中です。

こちらの本はわかりやすく、ビジネスの場でも使える実践的な内容でおすすめです。本当に、フリーランスが生き抜くためには、絶対に身につけておきたいスキル。

発注者に選ばれるフリーランスになるには【信頼・信頼を得る方法】

駆け出しフリーランサー

フリーランスとしてダメな例はわかった。じゃあ、いったいどういうマインドを持っておけばいいんだろうか。

ここからは、フリーランスとしてしっかり収入を得ていくために大切にしたほうがいいことを書いていきます。

プラスアルファの価値を生み出していく

発注者が「うれしい」と感じる瞬間は、お願いしたことに対して、プラスアルファをつけて返してくれたときです。

実生活でありがちな出来事に置き換えるとわかりやすいかと思います。

何か商品を買ったとき、「想像してたよりもいい機能だった!」とか「アフターフォローがメチャメチャ親切」とかで、気分よくなったことがある人は多いはず。あるいは、初めて行ったレストランで、味はさることながら期待以上のサービスを受けてご満悦、みたいなケースも同じですね。

自分の期待を超えてくると、「またリピートしよう!」「困ったらあの人にお願いしてみよう!」という気になるものです。
フリーランスも、また仕事をしたいと思ってもらえるようになれば強いですね。

最初は難しいかもしれませんが、「相手が何を求めているのか、何をしたら喜んでもらえるのか」の精神を常に持っていれば、自然とプラスアルファを提供できるようになっていくでしょう。

コミュニケーションが快適(スムーズ)

なんだかんだで、仕事は人と人のやりとりなので、お互いに気分よくコミュニケーションできることが重要になってきます。

フリーランスの働き方を選ぶ人のなかには「コミュニケーションが得意じゃないから(引きこもって仕事ができる)」というケースもあると思います。

ただ、やはり最低限のコミュニケーションがきちんとできることは重要です。

なにも気の利いた会話をする必要はありません。先に紹介した「返信を素早く」「自分のスキルを正しく見極める」「ビジネスマナー」などをしっかり心がけていれば、何も問題なしです。クライアントは友達ではありませんからね。

とにかく人として信用・信頼してもらうために、どうやったらそれを高めていけるのかを自分なりに考えて続けていくことが大切です。

まとめ:使えないフリーランスにならないための努力は誰にでもできる

今回、ご紹介した話をまとめます。

  • 使えないフリーランスは簡単に切り捨てられる(楽に稼げるわけではない)
  • 自分の市場価値と能力を過信してはダメ!
  • いくら自由なワークスタイルでもビジネスマナーは大切に
  • 質問力を高めると仕事がうまくいく
  • プラスアルファの価値を生み出していくことで信用度はアップする

今回挙げた「信用されないフリーランス」の特徴は、どれも努力次第で改善できることだと考えています。

私は、フリーランスの働き方や生き方は本当に素晴らしいものだと感じています。
ただ、「努力を怠ることだけは忘れてはならない」ということを、自分への戒めも込めて、ここに残しておきます。

どんな仕事をするのだって、これは基本ですよね。

当たり前のことを当たり前にやる。
結局、それを継続できる人だけが、厳しい競争のなかで生き残っていけるのかなと思います。

やまもも

お互いにがんばりましょう!


このブログでは、フリーランスの働き方や生き方に関するさまざまな情報を発信しています。

フリーランスが抱えがちな不安と、その解消法をまとめた記事

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