車なしで田舎暮らしはできる?【我が家が地方移住後1ヵ月で新車を購入した話】

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3人家族(親子)

近い将来、地方移住をする予定。いまは都会暮らしで車を持っていないけれど、田舎だとやっぱり車は必要なのかな…。
お金の問題もあるから、実態を知りたい。

こんな疑問にお答えします。

やまもも

このサイトを運営している私は、東京から長野県松本市へ夫婦で移住。現地へ引っ越し後、新車を購入しました。

「田舎暮らしには車が必須」
そんな言葉をよく耳にしますよね。

2020年に東京から長野へ地方移住した私は、物心つく前から東京都心部で育ってきたこともあって「車のある生活」とは縁遠い人生を送っていました。

実家には車がなく、私自身は運転免許すら持っていません(笑)

それでも都会にいたときは生活面で困ることはほぼ皆無。車は維持費がかかるイメージがあり、そこにお金をかけるのはもったいないという思いもありました。

松本市に移住した当初も車を購入する予定はなかったのですが、いざ現地での生活をスタートさせると、1ヵ月後には新車の購入を決断することに…。

車を持つ気がなかった我が家が、なぜ急に買うことを決めたのか。

今回は、私自身の体験談も含めながら「田舎暮らしに車は必要?」というテーマについて考えていきたいと思います。

  • 車なしでも田舎暮らしができるの?
  • 地方移住後に車を買うときの注意点やポイントは?
  • 地方移住による田舎暮らしの日常はどんな感じ?

こういった思いを持っている方は、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです!

それでは、詳しく紹介していきますね。

目次

田舎に住む人の車の保有率は高い【データでチェック】

田舎暮らしの家と車の画像

「田舎は車のある生活が当たり前」というイメージは、あながち間違いではないようです。

それがハッキリとわかるのが、「一般財団法人 自動車検査登録情報協会」による、自動車保有動向の統計調査結果。

同協会が発表した「都道府県別の自家用乗用車の普及状況表(2019年)」によれば、1世帯当たりの自家用乗用車(軽自動車含む)台数トップ10は、下記の通りです。

順位都道府県保有台数(台)
1福井県1.736
2富山県1.681
3山形県1.671
4群馬県1.625
5栃木県1.603
6茨城県1.587
7長野県1.579
8岐阜県1.578
9福島県1.558
10新潟県1.546
都道府県別の自家用乗用車の普及状況表(2019)

さらに同データにおいて、下位5つは以下のようになっています。

順位都道府県保有台数(台)
43兵庫県0.909
44京都府0.820
45神奈川県0.705
46大阪府0.645
47東京都0.432
都道府県別の自家用乗用車の普及状況表(2019)

>>出典:統計情報 わが国の自動車保有動向

このデータからは、1位の福井県から10位の新潟県は1世帯あたり1.5台以上の車を保有しているのに対し、下位5つは1世帯あたり平均して1台も保有していないことがわかります。

明らかに「都市部ほど保有台数が少なく、田舎になるほど保有台数が多い」傾向があることが読み取れます。

やまもも

最下位の東京都は断トツで少ないですね…。
東京で車を持っていない家庭は決して珍しくないのだな、ということがわかりました。

ちなみに、我が家の夫はこのランキングで2位の富山県出身。「一家に1台はもちろん、大人になったら一人1台が普通だったよ。通勤も、それぞれ自分の車を使うし」と話していました。

現在では、このランキング7位の長野県に住んでいる私たちですが、地方移住をしてまず感じたのが「あまり人が歩いてない」でした。やはり車で動いている人が多い印象です。

車なしで地方移住できるかどうかを考えるポイント

山間部と車の画像

ひとことで「地方移住」といっても、実際にはいろいろな暮らし方があるため、車なしの生活をすることも不可能ではないでしょう。

ここからは、地方移住後に車が必要になるかどうか、その判断基準となる大きなポイントを2つ挙げてみます。

①:どこに住むか

田舎で車の必要性の有無を判断するにあたって最も大きい要素は、やはり「どこに住むか」ということ。

生活利便性を重視して住む地域を決めれば、車なしでの移住生活を目指すことも可能です。

人口20万人ほどの地方都市であれば、駅前はそれなりに栄えていて飲食店や小売店などがありますし、日用品の買い物も徒歩や自転車で十分できるでしょう。

銀行・役所・病院など日常生活上必要な施設も、駅周辺であれば、たいてい揃っている自治体が多いかと思います。

地方では、都会のように市内全域に電車が張り巡らされていない代わりにバスが住民の足となっているため、バス路線が充実している地区に住めば車なしでも移動はできます。

ただ、田舎は都会ほど物件がないので、住める場所が限定されてくるケースは多いでしょう。

私が移住して気付いた都会(東京)と地方の違いは、地方では、開発されているのは駅周辺のわずかなエリアのみ。

1キロ離れるごとに急激に田舎っぽさが増していき、急に山間部のような雰囲気になることが多いです。そうなると、もはや車が使えないと日常生活は相当不便なものになります。

②:どんな暮らしがしたいか

もうひとつ、地方移住後の生活を楽しく・豊かにするために大事なポイントは「どんな暮らしがしたいか」です。

おそらく地方移住を希望する人は、

  • 自然いっぱいの環境でのびのびと生きていきたい
  • 休日は近所の山や海でレジャーを楽しみたい
  • 都会の閉塞感や人ごみから解放されたい

こういう想いを抱いているケースが多いはず。

そうなると地方都市の駅前というよりも、のどかな田舎っぽさが感じられるエリアが住居の選択肢に挙がってくるはずです。

そういうところでは、やはり車がないと不便。先に挙げた通り、地方はターミナル駅周辺の限られたエリアを除けば、さほど開発されていない場合が多いです。
バスが通っているとしても1時間に数本もあれば多いほうだったりして、自由に動きにくいです。

車を持ちたくない人にとっては、どうにか車なしで生活できる範囲で住まいを探したいかもしれません。

それでも、せっかく地方移住をするのだったら「どんな生活がしたいのか(理想のライフスタイル)」を最重要にして考えたほうがいいと私は思います。

思っている以上に、人の心は生活環境に大きな影響を受けるからです。

  • やや窮屈で思い描いていた田舎暮らしではないけれど、車なしで生活できるところ
  • 環境は最高だけれど、車がないと不便なところ

このどちらかを選択するのであれば、私は後者を選びます。
そのほうが心からの満足感・充実感を得られて、結果的に幸せになれると考えているからです。これは、人それぞれの価値観ですけれどね。

やまもも

「雄大な自然に囲まれた環境で、車なしで便利に暮らせる」が最高かもしれませんが、それはムリと思っていたほうがいいでしょう(笑)

我が家が車を購入して感じているメリット

決して車を持つことをゴリ押ししたいわけではないのですが、我が家は地方移住後に車を購入したことで、結果的に120%の満足度を感じています!

個人的な視点から、車を買ってよかったと感じていることを紹介してみます。

行動範囲が広がり、田舎暮らしをさらに満喫できるように

車を購入後、我が家の行動範囲は急激に広がりました。

Google Mapを眺めつつ、歩くのはちょっとキツい距離の気になるカフェや家具屋さんに行ってみたり。

家から車を30分や1時間ほど走らせれば、都会の人が何時間もかけて観光へ行くような場所で絶景を見たりすることもできます。

美ヶ原高原の画像
美ヶ原(松本市と上田市の間くらい)
安曇野のひまわりの画像
安曇野市(松本市のお隣)

地方移住後の楽しみは、いろいろな場所へ出かけることですよね。日本全国、地方には素晴らしい場所や食べもの、温泉などがたくさんあります。

車を持っていれば、「次はどこに行こうかな」と常にワクワクできますし、日帰りの気軽なドライブ感覚であちこち行けるのもすごく楽しいです。

また、移住者は早く地域のことを知って、地域に慣れ親しみたい気持ちを抱くと思います。
車で出かけるようになると、自然と土地の雰囲気や地名などを覚えられるので、その点でもよかったと感じています。

買い物が圧倒的に楽

もうひとつのメリットは、買い物をするのが楽になったことです。

私が住んでいるのは松本駅から徒歩30分ほどの地域で、周囲は田園が広がりますが、過疎地域や集落というほど田舎ではありません。

車を購入するまでは、最寄りのスーパーまで片道15分ほどかけて歩き、もしくは自転車で行っていました。
それくらいの距離感なら、東京でも住む場所によっては普通に車なしでやっている人がいると思います。

ですが、車を買ってからは毎回車で買い物に出かけています。

地方のスーパーは車利用が前提。駐車場の規模も非常に大きく、100台以上駐車できるスーパーがあちこちにあります。
最寄りのスーパーには大きなホームセンターが併設しているので、ちょっとした日用品も、まとめて購入可能。

また、最寄り以外にも車で15分以内の範囲に映画館を備えた大型商業施設や、「TSURUYA(ツルヤ)」という長野県のローカルスーパーがあります。

「ツルヤ」のことはいつか書こうと思っていますが、独自のPB商品がテレビにも取り上げられたり、信州のお土産物がたくさん売っていたりと県外の人にも人気があって、楽しいスーパーです。

車があることで、こういったいろいろなお店を一度に回ることができ、日常の買い物そのものが楽しくなりました。

もちろん「町の小さなスーパー1ヵ所ですべてを済ませる」というのも、田舎に根差した潔い暮らし方でしょう。
選択肢が少ないからこそ見つけられる幸せ、みたいなものもあると思います。

やまもも

私の場合は車を持つことで地方での生活の幅が広がり、より充実感を得られるようになった、という感じです。
これはお金には代えがたい喜びかなと思っています。

まとめ:車なしでも田舎暮らしはできるけれど、どんな生活をしたいかが重要

今回の話をまとめます。

  • 車なしで地方移住するなら、住む場所が限定されてくるケースが多い(駅周辺など)
  • 地方では駅前の限られた狭いエリアから少し離れると、途端に田舎っぽさが増していく
  • 地方のお店は車利用が前提。車があると行動範囲が広がるのは間違いなし
  • 地方移住をするなら「どんな生活がしたいか」「理想のライフスタイル」を最重視するのがおすすめ

今回の記事で一番お伝えしたいのは、上記のうち、最後の文章です。

車は買うにも維持するにもお金がかかりますし、ムリに持つ必要はないと思います。

ただ、我が家の場合は地方移住後の理想の暮らしを考えたとき、車を手元に持っておくほうが確実に幸せを感じられると判断しました。

車にお金がかかる分、他の部分で生活費の見直しをしたりして、年間の維持費で考えると東京時代よりも、やや生活費を下げて暮らせる見込みが立っています。(車体はローンに追われたくなかったので、現金一括で購入済み)

何事も「コスパ重視」が語られがちな世の中ですが、どこにお金をかけるかは人それぞれ。精神的に豊かに暮らせるのが一番だと思っています。

我が家では夫が運転免許を持っていたため、車を欲しいと考えたときにすぐ購入できました。現状では、運転は100%任せる形で問題ないのですが、今後、私自身も免許を持っておくべきだと感じたら教習所に通う予定です。

もし運転免許を持っていない方が地方移住をする場合は、車なしで生活することにこだわるのか、状況によって免許を取得するのかも、あわせて考えておいたほうがいいと思います。

やまもも

この記事が、これから地方移住や田舎暮らしを考えていく方にとって、何かちょっとでも参考になればうれしいです!


このサイトでは、筆者の経験から地方移住に関するさまざまな情報を発信しています。

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