松本に移住して初めての冬を迎えている私たち夫婦。
新しい生活環境にもだいぶ慣れ、車を手に入れたことでコロナ禍でも行動範囲が広がったので、最近は少しずつ松本市内の店開拓を楽しんでいます。
そんななか、最近は近所の某パン屋さんにどハマり中!
店舗の名前は「スイート(SWEET)」といい、創業はなんと1913年(大正2年)という老舗パン屋さん。(実は地元ではかなりの有名店だったことを後から知ったのですが…)
歴史の長さにとどまらない魅力がたっぷりのお店です。今回の記事では、そんな「スイート」について紹介していきたいと思います!
松本の老舗パン屋「スイート(SWEET)」とは?

スイートの歴史はシアトルから始まった!
スイートの創業は100年以上も昔、1913年までさかのぼります。
当時、松本の老舗菓子店「開運堂」の次男だった渡辺宗七郎という人が、アメリカのシアトルに渡って和菓子屋を開いたのが、スイートの第1号店。その店の名称は「KAIUNDO CONFECTIONS」だったそうです。(CONFECTIONSは「お菓子」の意)
宗七郎さんは地元の味をアメリカに伝えたいという志があったようですが、その後、戦争や関東大震災の影響で帰国。
1924年、松本市の縄手通りにあらためて洋菓子店「開運スヰト」をオープンし、これが現在のスイート縄手本店の前身となりました。
そして、2007年には並柳店が、2013年にはあずみ野店がオープン。2020年時点での社長・渡辺匡太さんは、4代目にあたるそうです。
店舗のホームページなどを読むと、今後はスイートの原点であるシアトルへの出店も目指しているとのこと。実現したら素敵。ぜひ行ってみたいものです!
スイートの店舗(ベーカリー3店舗、カフェ2店舗)
スイートは、松本市を中心にベーカリーとカフェスタイルの店舗があります。
- スイート縄手本店(松本市)
- スイート並柳店(松本市)
- スイートあづみ野店(安曇野市)
- スイートカフェ アイシティ21(東筑摩郡)
- スイート カフェ ジョージィ・ポージー(松本市)
下2つのカフェでは、軽食やデザートが楽しめるようです。純粋にパンを買いに行きたいのであれば、上3つのベーカリーがおすすめです。
また、松本駅から最も近い縄手本店はベーカリーとオープンカフェを併設しているので、観光がてらの休憩にも立ち寄りやすいのではないかなと。
ちなみに本店では3階にオシャレなコワーキングスペースもあるらしいですよ。私もぜひ利用してみたいです。
スイート並柳店のおすすめポイント5選


私が通っているのは「並柳店」なので、そこの話を中心にしていきますね(他の店舗は少し違う可能性もありますのでご了承ください)
①:パンの種類が豊富で新作も楽しみ
スイートに初めて訪れたときにグッと心を掴まれたのは、パンの種類がメチャメチャ豊富なことでした。
オリジナリティあふれる総菜パンや菓子パン、もちろんスタンダードな食パンやバゲット系なども複数並んでいます。まさにパンのワンダーランドといった様子。


毎月、月替わりの新作も出ているようで、たとえば12月にはクリスマスをイメージしたパンがたくさん並んでいました。


全体の価格帯は150円~250円前後が多いのかなという印象。コンビニのパンよりは高級ですが、正直、一度食べたら「この味でこの値段は安くない!?」と思ってしまう人が多いのではないかと思います。
私は「そこそこおいしいパン」は何度も食べたことがありますが、ここのは「絶品」と感じられるレベルです。すごいのは、どのパンを食べてもそう思えたこと。



二度も三度も繰り返し食べたくなるパンとの出会いは初めてでした!
②:営業中は店内で次々と製造→いつでも焼きたてパンが買える
スイートの魅力その2は、営業時間中にも続々と店内の厨房でパンが焼かれ続けていることです。
大手チェーンのパン屋さんだと、人気のパンは1日に何回か焼き上がり時間が決まっていることはありますよね。そこに狙いを定めて買いに行けば焼きたてが手に入る、といった具合に。
でもスイートの場合、その頻度がかなり高いというか、いろいろな種類のパンがどんどん追加される状態です。
それだけ売れるからこそできることだとも思うのですが、購入する立場としては、やはり焼きたてが買えるとテンション上がります。
店内にいる時間にちょうど焼き上がったパンを買うのも楽しみのひとつ。
③:クレジットカードやPayPayが使える
パンと直接的には関係ない話なのですが、個人的にうれしいポイントは、スイート並柳店では支払いにクレジットカードやPayPayが使えること。
並柳店の売り場はうまいことできていて、壁沿いの棚にパンがズラリと並べられており、さらに店内中央にもパンの島が。島と壁の棚の間をぐるりと一周すると、レジに到達するレイアウトになっています。
私はいつも、この一周のうちに「あれもほしい!これも食べたい!」となって、トレーの上がパンだらけになります。結果、レジ前ではお財布を出すのも一苦労(笑)なのでパッとスマホをポケットから出してPayPayで支払えるのは気楽でいいです。(後ろも人が並んでいますしね…モタモタするのは申し訳ない…)
同じ金額を使うのなら、ほんのわずかでも還元があるほうがうれしいですしね。


④:無料のドリンクサービスがある
次のおすすめポイントは、サービスドリンクの存在です。
レジ脇には小さな紙コップが置いてあり、会計後には入口脇のドリンクマシーンを使って、コーヒー(ブレンド、アメリカン、カフェラテ)か麦茶をいただけます。
(パンを購入しなくても声をかければカップをもらえるかもしれませんが、試したことはありません)


私たち夫婦は、たいていお腹をすかせた状態で買いに行っているので、大量に買ったパンの一部を店の外ですぐに食べるのですが(詳しくは次で紹介)、そんな時にも飲み物があるのはとてもうれしいです。
もちろんそのまま持って帰るのもOK!



こういうちょっとした工夫が、人気を高めているポイントのひとつなんだろうなぁと感じます。
⑤:その場(店内スペース&テラス席)ですぐに食べられる
スイート並柳店は、あくまでもパン販売をしている店舗なのですが、店の入り口を入ってすぐのスペースには机と椅子が。買ったパンをすぐに食べられます。(※ただし12月20日に訪問したら、コロナ対策で一時的に撤去されていました)


また、店の外には広めのお庭(テラス)があって、そこにも机と椅子があります。周囲の景色も開放感があって気持ちいいですし、天気がいい日はここで食べるのがおすすめ!


ちょっとしたベンチや遊具的なものもあるので、ファミリーでも過ごしやすそうです。
スイートの(個人的)おすすめパン
スイートのパンはどれも「アタリ!」という感じなのですが、これまで食べて、個人的にかなり気に入っている商品をいくつかピックアップします。
【牛乳パン】




「牛乳パン」は、長野県民なら誰もが知る(!?)ご当地パンです。松本市内のパン屋さんではどこでも置かれていますし、コンビニやスーパーでも並んでいます。
基本的にはコッペパン的な生地に、バタークリームが挟んであるだけのシンプルなものなのですが、だからこそお店ごとの個性や工夫の違いが見えやすい商品でもあります。
私も、長野県民になってからいろいろなお店の牛乳パンを食べてきましたが、スイートのは現状ナンバーワンです。記事がしっとりふんわりしていてパサつかず、わずかにラム酒がきいた軽いバタークリームがたっぷりで絶品です。
【やさいぱん】




「やさいぱん」は、スイートのオリジナル商品。販売開始から半世紀以上にわたって愛されているのだそうです。
パンの中に入っているのは、キャベツ・オニオンチップ・サラミハム・マヨネーズを混ぜ合わせたコールスローサラダ。酸味がきつくないのに味はしっかりついていて、何とも言えない絶妙な味わいです。
ちなみに、サラダは薄いモナカで包まれているので、時間が経ってもパンが水分でベチョベチョになることはありません!
【サンド系】


スイートは、総菜系のパンもかなりおいしい!
サンド類はいろいろあるのですが、上記写真の奥側は「カツサンド」で、手前は12月限定「照り焼きエッグサンド」です。
パンはフワフワですし、具材はボリューム感があります。カツサンドのカツはいつ買っても衣のサクサク感が残っていてお肉も柔らかく、それでいてくどくないのでペロッと食べられます。照り焼きエッグのほうは、半熟気味の卵とチキン、野菜類の組み合わせが最高です!
スイート並柳店の基本情報・アクセス
スイート並柳店
〒390-0825 長野県松本市並柳2丁目212-1
平日 9:00〜18:00
土日祝 8:00〜18:00
(年末年始を除き無休)
駐車場:40台
まとめ:スイートは何度もリピートしたくなる素敵パン屋さん
ここで紹介したパンは、ほんの一部。スイートには、これ以外にも魅力的でおいしいパンがたくさん並んでいます。
近所にこんな素敵なパン屋さんがあることがうれしいですし、スイートの長い歴史について知ったときは「こんな素敵なお店があるなんて、やっぱり松本に来てよかったなぁ」としみじみ感じました。
私が行く並柳店はいつもにぎわっていて、諏訪や塩尻方面からのお客さんも多い様子。ちなみに閉店前はアウトレット市というのもやっていて、この時間の商品は定価の半額(売り切れ次第終了)になるそうです。
ぜひ松本周辺に足を運ぶことがあれば、長野のソウルフード「牛乳パン」をはじめ、スイートのいろいろなパンを試してみてください!



人気のカレーパンなど、ちょうど売り切れていたりでまだ挑戦できていないパンもあるので、これからも通い続けたいと思います!