取材ライターとはどんな仕事?未経験でもなれる?【在宅のWebライターとの違いも解説】

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やまもも

フリーランスライターの、やまももです。

  • 取材ライターに興味があるけれど、Webライターとは何が違うの?
  • 未経験からフリーランスの取材ライターになれるの?

今回は、このような疑問にお答えする記事を書きたいと思います。

筆者の私は、フリーランス歴9年。
「ライター」の肩書きをつけていますが、必要に応じて取材もしますし、いわゆる(取材ナシでの)Webライティングもします。
(※これまでの取材件数は正確に数えていませんが…少なくとも200件は超えていると思います)

なぜ今回、取材ライターについて書こうかと思ったかというと、最近増えている在宅勤務型Webライターさんのなかには「取材ライター?なにそれ?」みたいな人もいることを知ったからです。

一方、Webライターの枠を超えて取材ライターをやってみたいけれど、どうやったらなれるのかどんなスキルが求められるのかわからず、モヤモヤしている人もいるのではないかなと思いました。

そこで、この記事では「(フリーランスの)取材ライター」に焦点を当てて、その実態について紹介していきたいと思います。
あくまでも私の経験を軸に語る部分もありますが、少しでも参考になれば幸いです!

目次

取材ライターの仕事とは

取材をして記事を書く

「取材ライター」の明確な定義はありませんが、基本的には「取材・インタビューをして、そこで得た情報をもとに記事を書くライター」とイメージしておけば問題ないでしょう。

何を取材するのかは媒体や目的によって異なりますが、代表的なものとしては、

  • 企業
  • 店舗(飲食店、小売店など)
  • イベント、展示会

などが挙げられます。

自分自身でメディアを企画・制作・運営しているわけでない限り、基本的にライターは、クライアントから依頼を受けて取材をすることが多いです。
出版社や制作会社、広告代理店などの外部制作スタッフの一員として、取材に出向くことも。

クライアントのニーズは「自社の新商品・サービスをPRしたい!」「求人のための募集記事を自社サイトに載せたい!」「今度オープンするカフェを宣伝したい!」など、多岐にわたります。

やまもも

取材ライターが書いた記事が掲載されるのは雑誌だったり、フリーペーパーだったり、Webサイトだったりと、さまざまです。

アポ取りや簡単な写真撮影まで担当することも

取材ライターが仕事の依頼を受けるシーンやケースはさまざまなので、案件によって動き方は変わってきます。

制作会社や代理店から「アポ取り(取材先に連絡して、取材日時の約束をとりつけること)からお願いします」と言われることもあれば、アポは別の編集者やディレクターが済ませており、取材当日に現場に向かえばOK、ということもあります。

また、取材・インタビューと同時に、現場の簡単な写真撮影も頼まれることがあります。
本格的な撮影が必要な仕事はプロカメラマンが同行するのですが、Webのちょっとした記事くらいだと、同時にサクッと撮影ができるライターが重宝されます。

ちなみにライターが撮影をする場合、クライアントからすればプロカメラマンに依頼するよりも費用を抑えられますし、ライター側としては「撮影込み」ということで少し見積もり金額を上乗せできることがあります。

やまもも

どんな感じで依頼されるかは案件によってまちまちなので、取材ライターはクライアントの意向に沿いつつ、臨機応変に動きます。

取材ライターに求められるスキル

①:情報を集めて話を引き出すスキル

取材ライターにとって重要なことは、「取材を通して、どれだけの情報を集められるか」です。
もちろんライターなので文章力は必要ですが、それ以前にしっかりとした取材ができなければ、取材ライターとして活躍するのは難しいです。

「これだけ多くの情報があふれかえっている時代に、なぜ、あえて取材をするのか?」を考えてみると、取材ライターの役割がわかりやすいかもしれません。
自分の目で見て、耳で聞いて確かめて得られる「一次情報ならではのリアル感」は、より具体的で、より臨場感のある記事を書くために役立ちます。

なお、取材では、その場に関わりの深い人物にインタビューをする機会が多いので、人の懐に上手に入っていくスキルも重要です。

初対面の人と限られた時間でどう心を通わせて、自分が聞きたい話をしっかり引き出しつつ、相手に気持ちよく話してもらうか…。これは、簡単なようで結構難しいです。

②:現場の状況に合わせて臨機応変に立ち回るスキル

取材現場では、いろいろなことが起こります。

個人的な経験ですが、企業経営者のインタビューひとつとっても、会議室で静かに話に集中できることもあれば、現場に行ったら突然、担当者に「すみません、手違いで会議室が予約できておらず…」と謝られ、執務スペースの一角で業務中の社員さんに遠慮しつつインタビューをした、なんていうことも。

また、インタビュー対象者が予定の時間に現れないだとか、当初1時間のアポ予定だったのに「急なトラブルがあったので、15分で終わらせてください!」と言われたりとか、なぜだか機嫌が超悪いとか…。

頻繁ではないですが、まあ、そういうケースも起こる可能性はあります。

こういう、想定外の事態に遭遇したときに、何とかうまく立ち回ってして取材を無事に終わらせることも、取材ライターには求められるスキルです。

やまもも

現場で冷や汗かいたとしても、とにかく聞きたい情報を入手して、記事として形に仕上げることができれば結果オーライではあります。

③:ゴールをイメージして話を進めていくスキル

取材をするときには、常にゴール(この取材の目的は?)を頭に置いておくことが大切です。

とくにインタビューは要注意。対象者はあっちこっちに話を飛ばすものですし、話が盛り上がってくると、ライター側もつい話が脱線してしまう…といったことになりがちです。

ほとんどの場合、インタビューは限られた時間で行わなくてはなりません。
もしライターが我を忘れてしまえば「マズい…聞きたいこと全然聞けてないじゃん!」と、冷や汗をかく可能性が高いです。

なので、インタビュー中のライターは、相手と真摯に向き合いつつも(これは非常に大事)、頭の中では「残り時間30分か…そろそろ〇〇の話題を振らないと…」とか、「この話は予定にはなかったけど、おもしろそうだから、もう少し切り込んでさっきの話題に追加しよう」とか、あれこれ考えます。

やまもも

表現が難しいのですが、相手と話をしながらも頭の中にはどこか冷静な部分があって、記事を書くときの構成まで、ある程度イメージしています。

未経験からフリーランスの取材ライターになれる?

やまもも

ここからは、未経験から取材ライターになりたいと考える人に向けて、それが実現できるのかどうかお話していきますね。

結論からいうと、未経験でフリーランスとして取材ライターの仕事をするのは簡単ではないと思います。

未経験者でも始めやすいといわれるクラウドソーシングのライティング案件は、そのほとんどが「Webで情報を調べて記事を書いてください」というもの。
「取材+ライティング」の案件はまれにしか見ないので、どうしても経験者が有利になるのは否めないです。

現状、フリーランスとして取材ライターをバリバリやっている人の多くは、もともと出版社や制作会社などでライターや編集者の経験がある人です。

また、とくに企業取材では、経営者などわりとポジションが上の人にインタビューするケースが多いので、こちらもそれなりのきちんとした対応が求められてきます。

ビジネスマナーや取材の流れまで知っていないと、なかなか取材現場をスムーズに回すのは厳しいと思います。

私の場合、フリーランスになってわりとすぐ企業取材に挑戦できたのは、会社員時代の法人営業経験+取材経験をクライアントにアピールできたことが大きかったです。
クライアントも「個人(フリーランス)」に大事な取材案件を依頼する際はわりと慎重になるので、まったく実績がない人だと、クラウドソーシングのWebライティングのような感覚で仕事をとるのは厳しいでしょう。

どうしても取材ライターになりたければ、取材ライターに頼み込んでアシスタント的に現場に連れて行ってもらうか、アルバイトでもいいので制作会社で働いて、取材経験を積むのがベターかなと、個人的には思います。

少しでも取材経験さえ積んでしまえば、あとは自分の行動力とアピール方法次第で仕事を獲得できると思います。

まとめ:取材ライターとWebライターはどちらが偉いのか?

この記事では、取材ライターの仕事内容や、取材ライターに求められるおおまかなスキルを紹介しました。

たまに勘違いされますが「取材ライター」と「Webライター」は、決して相反するものでもありません。
先ほど説明した通り、取材して書き上げた記事が、WebメディアやWebコラムなどに掲載されることも多々あります。

取材ライターは、あくまでも「取材に出て自分自身で情報を集めるライター」のことです。

「在宅のWebライターよりも、取材をするライターのほうが地位が上」という意見もたまに耳にしますが、それは言い分としては理解できる部分もありつつ、完全な正解とも言えないと思います。

近年はネットでリサーチする情報をもとにしたライティング案件のニーズが急増しています。
また、取材しなくても、自身が身につけてきた専門知識や体験、知見をもとに、クライアントのニーズに沿う素晴らしい記事を仕上げられる人もいるでしょう。

要は「取材もせず、正しい情報も調べず、いい加減な情報を書くこと」がダメなのであって、あとは媒体特性や記事の目的に応じた書き方ができればいいのだと思っています。
ですから、私はどちらが偉いとか偉くないとかの話は、あまり意味がないなと思っています。

最後にひとこと。
フリーランスのライターとしては、取材にも対応できるようになれば案件の幅が大きく広がるので(単価も上げやすくなりますし)、興味がある方はぜひ目指してみてください。

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