
こんにちは、やまももです。
早いもので、フリーランス歴も約10年になりました。
フリーランスにとっての恐怖といえば…そう、仕事でのトラブルや失敗です。
事の大小はさておき、フリーランスになった人の誰もが、一度は冷や汗の出るような経験をしているのではないかなと思います。
もちろん私自身も、この10年間では細々としたトラブル・失敗がありました。
いま振り返れば「無知で勉強不足だったなあ…」ということが多く、事前に知っておけば避けられた事例もあると思っています。
そこで今回は、私自身が実際に経験したトラブルや失敗談で印象に残っていることを5つと、あわせてトラブル回避のポイントも紹介します。
- これからフリーランスになろうとしている人
- フリーランスになりたての人
- フリーランスの働き方はちょっと怖そうと思っている人
こんな方に参考にしていただければ幸いです!
トラブル・失敗談①:契約内容の確認・話し合いが不十分だった


フリーランスになりたての時は、どうしても「仕事がとれること」ばかりに目がいってしまいがち。
よい仕事がとれると、それだけで「やったー!」と、浮かれてしまうものです。
ですが、本来は「業務の内容は?」「納期は?」「報酬は?」など、案件を受注する前に話を詰めておかなくてはならないことがたくさんあります。
ここをしっかり決めないままスタートしてしまうと、とんでもないトラブルにつながりかねません。
ちなみに、一般的に想像されるフリーランスは、クライアント企業と「業務委託契約」を結んで仕事をします。
業務委託契約を結ぶ際には、事前に以下のような内容を詰め、書面で契約書を取り交わすのがベストです。
- 業務範囲や内容
- 報酬の支払い
- 契約期間
- 秘密保持
これらを契約書に記載しておくことで、よくありがちな「言った言わない」の問題や、「報酬が予定通りに支払われない!」「約束通りに仕事が完了しない!」などのトラブルを防げます。
私自身、フリーランスになりたての頃は「契約内容をしっかり固めておくこと」の重要性をあまり理解していませんでした。
正直、フリーランスの世界では口約束で仕事が決まったり、内容があいまいな状態で案件が動き出しそうなケースもあります。
そんなフワッとした状態で仕事をしていたらどうなるか…。
無事に完了するケースもあるのですが、トラブルに遭遇する可能性は、やや高くなります。
たとえば私の場合、以下のようなことがありました。
- 当初依頼されていた内容から、どんどん業務が増えていくのに追加報酬がもらえなかった!
- 納品後、報酬がすべて支払われる前にクライアントがいなくなった!(音信不通…)
当時は焦りましたし、歯がゆい思いもしましたが、いま思えば自分が事前に細かく確認しなかったのが悪いです。
契約内容に関しては、案件を請ける前の段階で十分にすり合わせておくことが重要!
何年もフリーランスをやって感じたのですが、良心的なクライアントだと、相手から契約書に関する声掛けをしてくれたり、事前にお互いの条件を確認する時間を十分にとってくれます。
ですが、クライアントによっては口約束だったり、話がザックリとしている場合もあるので注意が必要。
少しでも納得できない部分があれば確認したほうがよいです。最低限、重要なやりとりはメールやチャットなど文字に残しておきましょう。
この時点でちゃんと話し合いができなかったり「おかしいな」と感じたりするようだったら、のちのち面倒なことになる可能性が高いので、契約しないほうがベター。
トラブル・失敗談②:低過ぎる報酬で仕事を請けた


次のトラブル話は、適正な報酬ではない仕事を請けたことです。
駆け出しで経験が浅い時期に「適正な報酬」を考えていくのはなかなか難しいのですが、おそらく初心者ほど「低めに」設定してしまうケースが多いのではないかと思います。
「あまり高くして断られるのが嫌だし…」
「まだ自信もそこまでないし、実績を積むためにも安くてもいいや」
こういった考えをもってしまいがちだからです。私も最初の1年は、そのように考えることがありました。
ですが、安請け合いを続けていると収入も増えませんし、自分を苦しめるばかり。
生活が苦しくなれば、せっかくの仕事が続けられなくなります。
もし、自分にとってお金以外のメリットがあるなら、ときには低い報酬で請けることを選択してもいいと思います。(詳細は以下の別記事でも書いています)


ただし、基本的にはどんな仕事であっても、提供したサービスに見合うお金を、お客さまからいただくのは当然ですよね。
その気持ちをしっかりと持っていないと、フリーランスとしてどこかでツラくなっていくと思います。
案件の難易度や納品までにかかる時間なども加味して、それに見合う金額での見積もりを提示できるように努力し、自信をつけていくことが大事。
あまりに低い報酬で仕事を請け続けていると、ひたすら手を動かし、時間を使い、膨大な仕事量をこなすことで稼ぐという負のスパイラルにはまります。
それだと精神的にも体力的にもムリがくるので、抜け出して次のゾーンを目指すことが重要。
たとえば、プラスアルファのスキルを身につけて、それを生かした報酬アップの提案をするだとか、クライアントから言われるままではなく、自分なりの考えをもって単価交渉をするとか。
方法はいろいろあると思いますが、やみくもに安請け合いをするのではなく、自分の仕事の単価を上げる方法をしっかりと考えることが大事です。
トラブル・失敗談③:貯金不足でキャッシングに手を出した


計画的に、段階を経てフリーランスになった人であれば、最初から安定した収入が得られるかもしれません。
ですが、私はなかば勢いで独立したので、最初の1年ほどは突っ走りながら稼いでいく日々が続きました。
ライターとしての案件そのものは、営業のコツをある程度掴んでいた(法人営業経験があった)こと、また会社員時代にも編集の仕事をしていたこともあって、わりと順調に獲得できていたのです。
ですが、最初からフリーランスとしてやっていく自信があったわけではなかったので、単価交渉もほとんどせず「トラブル・失敗談②」のところで書いたように低い報酬の仕事もやっていました。
その結果、だんだんと「メチャメチャ仕事はしていて多忙だけれど、なかなか収入が増えない」状況に陥ったんですよね。
ちなみに私は無謀にも、フリーランスになるタイミングで実家を出て一人暮らしを始めたため、それまで以上にお金がかかるようになっていました。
生活費はもちろん、国民年金や国民健康保険やらの支払いも毎月ありますし、常にお金の不安が…。
最初の数ヵ月は会社員時代の貯金を切り崩しつつやっていましたが、超ギリギリな生活は続きます。
そしてあるとき、まとまったお金が必要になって手を出してしまったのが、クレジットカードを使った「キャッシング」です。
カードキャッシングの怖さをご存じの方なら想像も容易でしょうが、その後は18%という超高額な利息を返し続ける日々に…。
フリーランス3年目くらいからようやく収入が安定してきて、心の平穏が訪れました。
お金の不安は生活全体を暗く覆うなぁということを、あの時に実感しましたね。
フリーランスになってしばらくは収入が安定しないことを見越して、十分な貯金をしておくなり、生活水準を下げる覚悟で計画しておくこと。
お金のせいで不安が大きく、心に余裕がないと、仕事をしようと思っても落ち着かないので本当にキツイです。
そして、何があってもキャッシングはおすすめしません!
「金利」はムダでしかないと、いまでは強く思っています。(結果、いまではローンも嫌いになりました)
トラブル・失敗談④:仕事を請け過ぎてアップアップ


フリーランスの活動が軌道にのってくると、初期のような、仕事を獲得すること自体にはあまり困らなくなってきます。
既存クライアントとの継続取引もありますし、新規クライアントに営業をかける際にも、実績が増えているので仕事が圧倒的にとりやすくなるからです。
また、以前お付き合いのあったクライアントから、他のクライアントを紹介してもらえることもあります。
「ぜひ、〇〇さんにお願いしたい」みたいな感じになってくると純粋にやりがいを感じますし、「何とか力を発揮して役に立ちたい!」という思いが強く出ます。
そうして自分の想定以上に忙しくなってくればうれしい悲鳴をあげたくなるのですが、同時に、日々の生活は仕事&仕事で忙しくなります。
私は、読書をしたり、プライベートを充実させて新しい知識を吸収したり、ボーっとしつつ今後の活動の仕方を考えたりする時間も非常に大事だと考えているのですが、そういう時間があまりとれなくなってしまったんですよね。
せっかく自由なライフスタイルを求めてフリーランスの道を選んだのに、これじゃあ休まらないな…と。
この経験が、仕事への向き合い方を見直すきっかけになりました。
自分が何を大事にしているのか、理想の働き方やライフスタイルを明確にしておきましょう。
そして、できること・できないことをきちんと判断することが大事です。
フリーランスのなかには休みを取らずにひたすら働くみたいな人もいるようですが、フリーランスは身体が資本なので、ムリをして心身の調子を崩したら仕事になりません!
常にちょっと余力を残しておく、くらいが個人的にはいいかと思っています。そうすれば突発的な案件にも対応できるので。
この出来事があってから、私は「難しいことは断る」ということの大切さを強く実感するようになりました。もちろん、やみくもにではなく、誠実に、心を込めて。(←ここがポイント)
それがうまくできるようになっていったら、生活にゆとりが出て、不思議と仕事もスムーズにいくようになったんですよね。なんとなく、信頼されやすくなったという実感がありました。
前に別の記事でも紹介したのですが、以下の本に書いてあることは、まさしくその通りだと思っています。フリーランスこそ、断る力って大事なんです。
トラブル・失敗談⑤:仕事上の約束をすっ飛ばした


さて、最後の失敗談です。
仕事が忙しくなって予定が山積みになった結果、一度だけスケジュールを飛ばす、つまり約束をすっぽかすということをやってしまったことがあります。
当時は打ち合わせや取材で外出する機会が非常に多く、また、合間合間に別の予定が急遽入ってくることもしばしば。
気をつけてスケジュール管理をしていたのですが、ある日、電話で決まった打ち合わせの日時を書き留めておくのを忘れ、すっかり抜け落ちてしまったのです。
当日、時間になってクライアントから電話がかかってきたときは、頭が真っ白になりました。
幸いというべきか、付き合いの長いクライアントだったのもあって大事にならずにリカバリーできたのですが、一番やってはいけないことだと反省しました…。
それからのスケジュール管理はさらに細心の注意を払っていて、どれだけ忙しくても、その場でメモに残すことを徹底しています。
フリーランスは、自分自身であらゆるスケジュールを徹底管理するしかありません。
一度のミスが信頼を大きく失うことにつながりかねないので、スケジュール的なことは気をつけすぎるくらいでちょうどよいと思います。
まとめ:トラブルや失敗は成長の糧にすべし!
今回ここで紹介した以外にも、小さなトラブルや失敗のようなものはいくつもあったかもしれません。
一人で仕事をしていると、日々いろんなことが起こりうるものです。
ですが、フリーランスは自分の経験すべてをその後の活動に生かせるので、失敗すらも糧にできるのなら、決して悪いことばかりじゃないと思っています。
むしろ早いうちに失敗して何がリスクなのかを知り「対応力」を備えておくと、のちのち仕事の幅が広がっていった際に非常に役立つと思います。
あまり恐れ過ぎずに、どんどん行動&挑戦してみてください!