
こんにちは! やまももです。
フリーのライターとして約9年活動しています。
突然ですが、みなさんは文章が書けなくて困ったことはありませんか?
おそらくこの記事を読んでくださっている方は、自分のブログを書いているとか、Webライティングの仕事をしているとか、何かしら書くことに取り組んでいるのではないかと思います。
あるいは、ビジネスマンの方でもっと上手に文章を書けるようになりたいと考えているかもしれません。
いま、世の中には「文章術」的な本があふれていますよね。
このような技術本はライティングの基礎的なルールを学ぶにはたしかに役立つ部分もあるのですが、そもそもの「書くこと」に関する気力やモチベーションを上げるのには、あまり有用でない場合があります。
執筆・ライティングは孤独な作業ですから、自分でモチベーションを高めないと、なかなか続けられません。
趣味でもビジネスでも、せっかく書きたいと思っているのに、意欲が下がってしまうのはもったいないですよね。
そこで今回は、私がこれまで読んできた執筆・ライティング関連本のなかでも「執筆のモチベーションが上がる」という観点から、おすすめ本を5冊紹介したいと思います。
- 自分が理想とする文章を心からスラスラ書けるようになりたい!
- 書くことをもっと楽しみたい!
- 最近、どうも執筆・ライティングが苦痛に感じてきた…。
- 小手先の技術ではなく、書くことに関する本質的な考え方や思考を身につけたい
こんな想いを持つ方に、ぜひ読んでもらえたらと思います。
執筆・ライティングのモチベーションを高める、おすすめ本5選
私のおすすめ本5冊は、以下の通りです。
- 秘伝〈プロ編集者による〉文章上達スクール
- 「言葉にできる」は武器になる。
- 1冊のノートが「あなたの言葉」を育てる
- 言語化力
- 文章のみがき方
さっそく紹介していきますね!
1冊目:秘伝 〈プロ編集者による〉文章上達スクール(村松恒平)
雑誌『宝島』の元編集長・村松恒平さんが、Q&A形式で、読者の文章に関する(ありとあらゆる)悩みにズバズバと答えていく本です。
内容そのものは、もともと村松さんがメルマガで発信していた「文章の書き方」に関する読者とのやりとりをまとめたもの。
相談者はライター、小説家の卵、ブロガー、翻訳家、さらにはビジネスマンや主婦など、文章が書けなくて困っているありとあらゆる人。
一見くだらなさそうな悩みに対しても、独自の視点でスパっと答えています。
本編だけで450ページにわたる分厚めの本ですが、話し言葉【読者の質問→答えの繰り返し】で書かれているので、スラスラ頭に入ってきます。
この本は単なる文章術の解説ではなく、「文章を書くこと」にまつわる幅広い悩みに答えているのも特徴。
たとえば、
- ネットに文章を上げて反論されないためにはどうすればいいか
- 人を笑わせる文章を書く方法がわからない
- 言葉が出てこず、いつも文章が短くなってしまう
など。
実際に起きがちな具体的な質問(悩み)も多く出てきます。
このQ&Aを読んでいるうちに、不思議と「ライティング脳」みたいなものが活性化されるのが、この本のスゴいところ。
ちなみに、このシリーズ本は3部作。
私はこの1作目『秘伝』にどハマりして、2作目『文章王
2冊目:「言葉にできる」は武器になる。(梅田悟司)
著者は、かつて電通のコピーライターとして活躍されていた梅田悟司さん。
ジョージア『世界は誰かの仕事でできている。』や、タウンワーク『バイトするなら、タウンワーク。』など、超有名コピーをいくつも手掛けてきた方です。
思わず目を留めてしまうタイトルですよね。一時期、書店で平積みされていたので見かけたことがある人もいるかもしれません。
この本で強く訴えられているのは、あくまでも言葉は思考の上澄みであるということです。
本当に人に伝わる、重みのある言葉を生み出していきたいのなら、まず自分の中にある意識を鍛えることが必要。
自分の想い、考え、意見を育てていくことで、「誰かに伝えたい!」という感情が沸き起こり、結果的に中身のある人に伝わる言葉になる、といったことが語られています。
実体験からも思うのですが、手が思うように動かないときって、自分の思考がうまく整理されていなかったり、ムリやり何かを絞り出さなければ…という状態になっていることが多いです。
この本では、自分の思考を鍛える方法やメリットがわかりやすく書かれており、非常にモチベーションが上がります。
3冊目:1冊のノートが「あなたの言葉」を育てる(川上徹也)
こちらの著者・川上徹也さんも、コピーライターとして第一線で活躍されている方です。
「自分の言葉がなければ、伝え方を覚えても響かない」
川上さんは、自分の中に「言葉の木」を育てていくことが、影響力のある言葉を生み出すためには不可欠だと伝えています。
本質的には梅田さんの言っていることと同じだと思いますが、本著で語られていくのはノートを活用し、具体的に日常生活で見たものや触れたものを、どうインプット・アウトプットすれば豊かな言葉が生み出せるようになるのか、という実践方法。
インプットした素材をネタに仕上げていくまでのプロセスを学べるものとなっています。
4冊目:言語化力(三浦崇宏)
『言語化力』の筆者・三浦崇宏さんは、博報堂出身のクリエイター。
現在は、新しい形のPR・広告・マーケティングなどを手掛ける株式会社Goの経営者として活動されています。
本著のメインテーマは、スキルとしての「言葉」をうまく使う重要性と、言葉を自分の人生にどう活用していくべきか。
誰でも簡単に意識せずに日常的に使っている「言葉」こそが、
あなたの価値を明確にし、あなたの願いを叶え、あなたを成長させるたった一つの、
そして最強の武器だ。
冒頭で「仕事も人間関係も人生も、すべては言葉で変えられる」と、非常に大きなことが語られているのですが、読み進めると、その理由がわかります。
ただの自己啓発的な内容ではなく、具体的に漠然とした思考をどう言葉にしていくべきか、そのステップについて具体例を挙げて解説。
「人を動かす言葉の考え方」や「言葉で相手との関係を変えていく方法」のような、実践的な内容も含まれています。
個人的に面白かったのは、言語化することで抱えている悩みまで明確になるということ。
たとえば、多くの人が抱えがちな「仕事がうまくいかない」という悩み。これを本書に書いてある方法で言葉によって因数分解すると、うまくいかない根本の原因が明らかになります。
ただ漠然とうまくいかないと愚痴を言うのは、何も考えていないのと同じこと。
思考と感情を言語化することで、課題に対する具体的な解決策や自分の本当の想い・希望が見えてきます。
そういった思考が身についていくと、結果的に「自分にとっての幸せとは何か、生きるとは何か」が言葉にできるようになり、本当に必要なものが見えてくる。努力の方向性も明確になり、人生が変わる。
そういう考え方を植え付けてくれる本です。
言語化、つまりアウトプットすることの大切さについては個人的にも強く感じています。
別記事『【実感】思考と勉強のアウトプット方法にはブログがおすすめ【言語化力アップへの道】』でも、本著のレビューを含めて書いていますので、よろしければぜひご覧ください。
5冊目:文章のみがき方(辰濃和男)
著者・辰濃和男さんは、かつて朝日新聞の「天声人語」を執筆してきた元記者。
いい文章を書くために、何をすべきか。
本著では名作家や文章家の実例を取り上げながら、執筆時や推敲時のポイントなどが丁寧に解説されています。
といっても難しい話ではありません。
- 毎日書くことの重要性
- 推敲をするコツ
- 辞書の効果的な使い方
などが1テーマ5~8ページほどで、わかりやすくまとめられています。スキマ時間に読むのにも非常におすすめです。
ちなみに本著の姉妹編として『文章の書き方
一方、多少なりとも執筆を続けている人には、今回紹介している『文章の磨き方』のほうが、よりしっくりくるかと思います。
よりよい文章を書くために、日常生活で意識できることの解説なども面白いですよ。
古今東西、いろんな小説家の作品が引用されているため、小説が好きな人も楽しめるかと思います。
なお、この本の最後のほうには、石垣りんという詩人の詩を引用しながら、こう書かれた一節があります。
「下手ですが精一ぱい、心をこめて書く」。これ以外に修業の道はない、とさえ思うのです。
辰濃和男『文章のみがき方』岩波新書、2007、p237
本著を読んでいくと、あらためて「書くことに対して真剣に取り組まなくては」という気にさせられます。
まとめ:執筆のモチベーションが上がらないときは、本で刺激を与えよう
今回は、ライティングや執筆の一般的な技術・ノウハウ本とは違う観点から、書くことのモチベーションアップに役立つおすすめ本を紹介しました。
ここで挙げたのは、どれも私がたくさんの本を読んできたなかで、とりわけ印象に残ったものです。



気になる本があれば、ぜひお手にとってみていただければと思います。
お互いにいい執筆ライフを送りましょう!