
Webライターに興味がある。でも、実際どんな仕事をするのだろう。働き方とか稼ぎ方を知りたいな。
こんな疑問にお答えします。



私はフリーランスと歴9年のライターです。
現在はWebの仕事中心にやっていますが、以前は紙媒体のライティングや編集の仕事も多く手掛けていました。
ここ10年ほどで「Webライティング」という言葉を耳にする機会が急激に増えました。
でも、皆さんはWebライターとはいったいどんな存在なのか、ハッキリと理解されていますか?
私の周囲では「通常のライターとWebライターの違いがよくわからない…」なんていう声も聞こえてきます。
そこで今回は、長くライティング関連の仕事をしてきた私が、Webライターとはどんな仕事なのか、あらためてわかりやすく解説します。
- Webライターの仕事に興味がある
- Webライターって稼げるの?
- Webライターと普通のライターやブロガーとの違いは?
こういった疑問を解決する記事となっていますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
それでは、さっそく解説していきます。
Webライターの仕事内容
Webライターを簡単に表すと、「Web上の文章を書く人」を意味します。
Web上の文章には、以下のようなものがあります。
- ニュースサイトの記事
- 企業が運営するメディアサイトのコラム記事
- メールマガジンの文章
- ネット広告の文章
- ECサイト(ネット通販)の商品説明文(セールスライティング含む)
Webで知りたいことを検索すると、ありとあらゆる視点で書かれたサイトが多数出てきますよね。
Webライターは、こうした多種多様なWebサイトのコンセプトやテーマに基づき、文章を書く仕事をしています。
Webライターの雇用形態・働き方
Webライターの働き方は、大きく分類すると「企業に所属している人」と「フリーランスとして働く人」の2種類があります。
それぞれの特徴を紹介します。
企業に所属するWebライター
Webメディア制作会社、コンテンツマーケティング会社などではライティング業務が多く発生することから、自社にWebライター職の専任スタッフを置くケースが多いです。
雇用形態は正社員の場合もありますし、アルバイトとして働く人も比較的多く見られます。(私もフリーランスの駆け出し時代、掛け持ちでメディア制作会社にてWebライティングのアルバイトをしていました)
その他、一般企業でも自社サイトのコンテンツ作成やメルマガ執筆、ブログ運営、採用原稿ライティングなどを、専任のWebライターが行っている場合があります。
小さな会社だと、通常は広報担当者が行うことが多いプレスリリース作成などまで、Webライターが担当するケースが見られます。
ただし、すべての会社にWebライターがいるわけではありません。
むしろ専任のWebライターを置く企業は、全体の1割程度にしか満たないのではないかなと思います。(あくまで個人的経験と肌感覚ですが)
フリーランスとして働くWebライター
Webライターの多くは、フリーランスとして働いています。
といいますか、企業のWebライターの需要はある程度安定しています。人数も増え気味ではあるものの、劇的に増えてはいません。
一方、ここ数年でフリーランス(副業含む)のWebライターの数は急激に増えたという感じです。
前の項目で挙げた通り、Webライターを専任で雇う企業は日本全体で見ると、そこまで多いわけではありません。
Web系企業やメディア系以外の企業でWebライター職を置いているケースは珍しいです。
そういったときに活躍するのが、フリーランスのWebライターです。
Webライティングができる人を探している企業(クライアント)は、フリーランスのWebライターに「外注」する形で案件をを任せます。
フリーランスのWebライターとクライアント企業は業務委託契約を結び、案件ごとに依頼内容や報酬を設定。
Webライターは業務委託契約の内容に基づいて、ライティング案件を請け負い、完了後に納品します。
案件は1回きりの単発案件もあれば、中長期で継続的に続くものもあります。
フリーランスのWebライターは企業勤めの人とは異なり、さまざまなクライアントと業務委託契約を結びながら案件を手掛けていくこになります。
Webライターの収入・稼ぎ方


企業勤めのWebライターは正社員、あるいはアルバイトが多いです。
いずれの場合でも、会社との雇用契約で定められた給料が月給や時給の形で支払われます。
場合によっては、Webライティング以外の社内業務までやらなければならないなどのしがらみはあるものの、確実に決まった金額が手に入るという安定性は得られます。
一方、フリーランスのWebライターの場合、収入は「報酬(いわゆるギャランティー)」が一般的。
報酬の決め方はさまざまですが、「1文字あたり〇円」で決める「文字単価」になることが多いです。
もし取材を行う場合には、「取材費」や「原稿料」といった形で報酬を得たりもします。
文字単価はピンキリなのですが、非常に安いものだと1文字あたり0.3円ほどの案件も見られます。
0.3円だった場合、5000文字書いても1,500円。
5000文字を書くのにかかるスピードは、もちろんテーマや難易度によって大きく変わりますが、3時間程度は見ておく必要があるでしょう。
細かな調査が必要だったり、駆け出しのWebライターだったら、5時間以上かかることも珍しくないはずです。
1,500円の仕事に3時間かかれば、時給換算で500円。
正直、これで食べていくのはかなり厳しいことが想像つくと思います。
実際、Webライターの仕事を始めても、月収は新卒初任給に満たない人は多くいます。
Webライターの仕事の流れ(フリーランスの場合)


Webライターは、だいたい以下のような流れで仕事をしています。
企業勤めの場合は会社ごとにやり方が決まってくるので、ここではフリーランスとして働く場合について紹介します。
Webライティング案件を探す定番サービスは「クラウドソーシング」です。
クライアント企業が出す案件のなかから自分のスキルでやれそうなものに応募し、無事にマッチングすれば案件が請けられます。
その他、仕事を獲得する手段は、知人からの紹介やSNSなどの経由、直営業など、さまざまな方法があります。
ここは重要ポイントです。
業務内容、納期、修正回数、納品方法、報酬の支払いのタイミングなど、案件を請けるにあたって事前に決めておくべき重要事項をクライアントと話し合い、契約書を交わします。
クラウドソーシングサービスを利用する場合は、見積もりを出さず、クライアントが提示する金額でスタートする案件も多数。
また、サイト上で案件を請けた時点で業務委託契約が結ばれることが多いですが、内容は事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
契約内容に沿って、案件に着手します。
納期は早いものだと数日、長いものは数週間というものも。複数の案件を同時進行で請けることが多いので、スケジュール管理はマスト。
指定の期日までに、クライアントに原稿を納品します。
締切を守ることは絶対ですが、常に締切よりも早めの納品を心がけるのはライターとしてステップアップするために大事な姿勢です。
クライアントが納品物を確認した後、修正依頼が入ることがあります。
修正は最優先を心がけて速やかに対応します。ただ、修正内容や修正回数によっては追加料金を発生させなくてはならないこともあるので、クライアントと相談しつつ慎重に。(この辺りも事前の契約で決めておくことが大事)
納品後、請求書を発行します。クライアントは、請求書が届かない限り振り込みできないので、速やかに発行しなくてはなりません。
請求書のフォーマットは基本的に自由ですが、クライアント側から何か要望があるかもしれませんので事前に確認しておきます。
納品が終わったら、クライアントと定めた支払いサイトに応じて報酬が入金されます。
まれにではありますが、クライアント側の手違いなどで入金が遅れる可能性があるので、確実に振り込まれるまできちんと確認しましょう。
上記を見てもらうと何となく感じると思うのですが、フリーランスのWebライターの場合、ただ原稿を書くだけではなく、クライアントへの営業や条件交渉、経理的処理など、かなり幅広い業務をやらなくてはなりません。
Webライターと関連性がある職種・仕事
Webライターとライターの違い
「Webライター」と「ライター」は、どちらもメディアなどに掲載する文章や記事を書く職種で、共通している要素が多分にあります。
しかし両者の言葉の意味は、一般的には以下2つの考え方で使い分けされているように思います。
ライター(文章を書く人)のなかでも、Web領域に特化したライティングを専門的に行うのがWebライターというイメージです。
Webライティング専門でやっている人は「Webライター」ということが多く、紙もWebもやっている人は「ライター」と名乗っていることが多いように思います。(私も後者のタイプ)
かつてWebが発展していなかった時代には、Webライターという職業はありませんでした。
当時のライターといえば、出版業界(書籍、雑誌、フリーペーパーといった紙媒体)を中心に活躍しており、就職ハードルも高めで、高度な専門スキルが求められる仕事でした。
しかし、時代の流れの中でWeb上でのライティングのニーズが増し、Webライターが誕生。
パソコンひとつでできる仕事として、Webライターが存在感を示し始めました。
ここで問題になってくるのが、Webライターのスキルは人によってまちまちで、スキルが低い人も相当数いることです。
その背景には、Webライティングの仕事の請けやすさ(参入のしやすさ)があると考えられます。
通常、紙媒体のライターをやるには「出版社に就職して経験を積む」「編集プロダクションでアシスタントから下積みをこなす」などのハードルがあるのですが、Webライティングだと未経験からでもクラウドソーシングで案件を請けられますよね。
もちろんWebライターとして稼いでいる人のなかにも、高い職業意識をもってプロ的にやっている人もいます。
正直、長く紙媒体のライターをやっていた人からは「Webライターはスキルが低い」「Webライターはライターとはいえない」といった声も聞きます…。



私自身は紙媒体出身であり、現在は紙とWebのどちらにも携わる身。
ライティングに興味をもつ人が増えることはうれしい反面、昨今の「Webライターは特別なスキルがなくても簡単に稼げる」的な風潮については複雑な思いもあります。
Webライターとブロガーの違い
Webライターとブロガーも、比較的近いところにある職種だといえます。
ブロガーには明確な定義があるわけではないですが、広義では「ブログを運営している人」を意味します。
ブログにもいろいろとあり、「Amebaブログ」や「FC2ブログ」などに無料でユーザー登録をして日記的な記事を更新している人もいれば、WordPressといったサービスを利用し有料で独自ドメインをとってブログを運営する人も。
また自分でイチからブログシステムを構築している人なんかもいます。
ブロガーをさらに詳しく分けていくと、ブログで収益化している人と、収益化していない人がいます。
ブログを活用した収益化の方法はいろいろとありますが、一般的なのは広告収入です。
一定の条件を満たすと、自分のブログに自動で表示される広告を貼ったり、記事を通して自分がおすすめするサービス・商品を紹介したりするなかで収益を発生させるしくみを利用できます。
そうした収益につながるブログを運営する人は「プロブロガー」や「アフィリエイター」などと呼ばれることもあり、ビジネス的な感覚やスキルが必要になってきます。
ブロガーがWebライターと異なる大きな点は、Webライターが基本的にはクライアントから案件を受注して記事を書くのに対し、ブロガーの場合は自分でブログを運営していく点にあります。
Webを活用してライティングをすることは同じでも、自分で考えたアイデアをそのまま形にしていけるのは、ブロガーならではといえます。
まとめ:Webライターは、Web業界の発展によって急激に増えてきた
今回は、Webライターという職種についての全体像を、ザックリと紹介しました。
「パソコンひとつで稼げそうだからWebライターになりたい!」という声も多く聞くようになった昨今ですが、軽い気持ちで仕事を請けたがゆえに発生したトラブルの例や、思うように稼げずに挫折したなんていう話もあります。
これからWebライターの仕事の実態や求められるスキル、持っておくべき価値観についての情報発信を続けていきますので、興味のある方はチェックしていただけたらと思います。
今回は以上です。
当サイト『オリジナルハピネス』では、東京から地方へ移住し、フリーランスライター/エディターとして働く筆者の経験をもとに、フリーランスの働き方や、ライティングの方法などに関する情報を発信しています。
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