フリーランスの3大不安と、その解消法【歴9年フリーランサーが解説します】

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フリーランスとして働き始めたものの、とにかく不安が多い…。どうにかして解消する方法を見つけないと…。

こんなお悩みに答えます。

やまもも

筆者の私は、フリーランス歴9年ほど。
これまでに、さまざまな種類の不安と向き合い、解決してきました。

フリーランスになると、会社員として雇われて働くのとは異なる種類の不安を感じる人が多いです。

しかしフリーランスには「会社の看板」という後ろ盾がありませんから、自分の身は自分で守らなくてはなりません。

この記事を書いている私は、もともと新卒で東証1部上場企業へ就職し、その後は従業員30人ほどのベンチャー企業へ転職、そしてフリーランスになりました。

私自身フリーランスになりたての頃は不安が大きく、守られていた会社員時代との違いを痛感することも多かったです。

しかし不安の正体と向き合い、不安を解消するために試行錯誤していくことで、会社員のときより圧倒的に自分らしく生きられるようになりました。

そこで今回は、フリーランスが抱えがちな不安感の内容を大きく「仕事」「お金」「人間関係」の3種類に分けて紹介し、それぞれの解消法もお伝えしようと思います。

  • これからフリーランスになることを考えている
  • フリーランスになりたてで、先が見えない不安を抱えている
  • フリーランスの働き方に興味がある

こういった方におすすめの内容となっています。ぜひ最後まで目を通していただければ幸いです。

それでは、解説していきますね。

目次

フリーランスの3大不安①:仕事

仕事の不安の画像

仕事がとれない不安

プログラマー、Webライター、デザイナーなどの職種でフリーランスになりたての頃は、企業から仕事を請け負って報酬を得る働き方をする人が大半です。

しかしながら、別記事「【心構え】フリーランスの駆け出し時代に大切にしていたこと【1年目の苦労を乗り越える方法】」でも書いたのですが、実績がないうちは仕事を受注するのも一苦労です。

最近はクラウドソーシングを使って仕事を探す方法が主流となっていますが、そこにもライバルが多数。

企業側も、どうせ同じコストを使うのなら、できるだけ実績豊富でスキルが高そうなフリーランスに依頼したい気持ちがあります。

実績がない状態だと、思うように仕事をとれない場合が多々あります

はじめのうちは、時給換算したら300円や500円程度の単価の低い案件しかとれないことに、心が折れそうになるかもしれません。

スキル不足に関する不安

フリーランスという生き方を支える力になるのは「スキル」です。

自分のスキルレベルが高ければ、一般企業への就職では重視されやすい学歴や前職などは一切関係なく、誰でも稼げる可能性があるのがフリーランスの魅力。

しかし、フリーランスに求められるスキルの範囲は非常に広いです。

業務そのものの専門知識・技術はもちろん、営業力、セルフマネジメント力、経営など、身につけるべきスキルの種類は多種多様。

これらを掛け合わせて、自分なりの戦略を立てて動いていかなくてはなりませんから、しんどい思いをすることもあります。

さらにどこまで学んでも終わりはなく、もっと成功している人が気になってしまうため、真面目で意欲的な人ほど「自分なんてまだまだだ。さらに上を目指さなくては」という焦燥感にとりつかれやすいのも、フリーランスが抱えがちな不安のひとつです。

先が見えない不安

フリーランスになりたての頃は、日々の生活費を稼ぐだけでも精一杯になる人も多いです。

必死に仕事を取り、なんとか目の前の業務をこなしていくことはできるようになっても、ふとしたタイミングで考えてしまうのが先々のこと。

とくに低単価の案件ばかりを請けて日銭を得る状態に陥っていると、「現時点ではよくても、この状態は長く続けられないのでは…」と猛烈な不安が押し寄せます。

いつ仕事がなくなるかわからない不安がつきまとうなかで、とりあえず目の前の案件をこなしているばかりだと思考停止状態となり、3ヵ月後や半年後の自分の姿すら想像できない状態になってしまう可能性があります。

【仕事に関する不安の解消法】スキルを磨きつつ、3ヵ月先のことを考えて行動しよう

仕事に関する不安は、フリーランスになった人の大半が一度や二度は抱えるものです。

ですが、この解決策は非常にシンプルで「スキルを身につけて磨き、どんどん稼ぐ」ことが一番。

スキルがない→仕事が取れない→自信がもてない→不安でたまらない」の無限ループは、精神衛生上まったくよくありません。

下手に作業時間がとられるばかりでスキルアップにつながらない案件を目先のお金のためにこなすくらいなら、1ヵ月くらいガッツリ勉強だけに集中し、1段階、2段階レベルアップを目指すほうが確実にいいです。

ただし、案件を経験することで大きなスキルアップにつながる場合も多々あります。
頭を使わず、目を閉じてもできるような「流れ作業」では成長が見込めませんが、現在の自分のスキルよりも、ほんの少しだけ難易度高めの案件には積極的に挑戦しましょう。

このときに大事なのが、3ヵ月ほど先を見て行動することです。
3ヵ月先にどれくらいのレベルの案件を受注できるようになっていたいのか、いくら稼ぎたいのかをイメージして、身につけるべきスキルを考えつつ勉強してください。

正直、半年先や1年先のことはイメージしづらいですよね。それに、そこまで中長期的な目標に向かって頑張れる人はあまり多くありませんから、やはり3ヵ月先がおすすめです。

また、営業活動は即結果が出るものばかりでないので、普段から将来に備えて種まきをしておきましょう。
種まきを地道にしておくことは、フリーランスが長期的かつ継続的に仕事を受注するために非常に有用です。

フリーランスの営業活動に関しては、以下記事でも詳しく解説しています。

一番よくないのは、目先のことだけしか見ずに行動すること
それだとせっかくフリーランスになったのに「なんだか稼げないし忙しい…」という状態に陥りやすいです。

フリーランスの3大不安②:お金

お金の不安の画像

安定収入が得られない不安

フリーランスに対して不安定というイメージを抱く人が多い理由は、フリーランスが安定収入を得にくい働き方だからです。

クラウドソーシングで発注される仕事の多くは、1回限りのスポット(単発)案件です。
こういう仕事だけに頼っていると、受注する案件量や単価によって収入がかなり変動しやすく、先々の計画も立てづらいのが実情。

どれだけ金額が低かったとしても、毎月、確実に決まった給料がもらえる会社員の贅沢さを実感すると思います。

また、常に自分から営業・提案をして案件を取りに行くスタイルで働き続けていると、相手側の判断次第で案件を取れるか・取れないかが決まるため「待ち」のスタンスが続き、それもストレスや不安感につながります。

クレジットカードが作れない、物件が借りられない、ローンが組めない不安

フリーランスは会社員・公務員と比べて、圧倒的に社会的信用度が低いです。

とくに1年目で、年間の所得も見えていない段階では、どれだけスキルに自信がある場合でも社会的に認めてもらうのは難しいと覚悟しなくてはなりません。

それをリアルに痛感するのは、クレジットカードを作る、賃貸物件を借りる、ローンを組むなどの行動をとるときです。

おそらく実績が少ないうちは、審査に通らない場合が多いはず。

フリーランスになる厳しさを覚悟していた人でも、この現実に直面すると少なからず精神的ダメージを受けると思います。

貯蓄、老後資金に関する不安

安定収入が得られないと、まとまった貯金もしづらいです。

会社員の平均年収を大きく超えた、年収数千万以上レベルのハイパーフリーランスになれば別ですが、生活に困らない程度で地道に稼いで暮らしている一般のフリーランスは、会社勤めの人よりも将来に対するお金の備えはシビアに考えざるを得ません

退職金もないため、現在はよくても10年後、20年後、30年後はどうなっているのか不安です。

老後資金について考えだすと、メチャメチャに不安が押し寄せてきて「まあ、とりあえずいいや」となってしまいがち。
ただ、これだと問題を先送りしているだけで、根本的な不安解決はしていませんね。

【お金に関する不安の解消法】継続案件を受注し、自分でもビジネスをつくろう

フリーランスが抱えがちなお金の不安を解消するポイントとして、以下の2つが挙げられます。

  • 継続案件を受注する
  • 自分でお金を生み出せるしくみを作る

単発案件ばかり請けていると、収入が不安定になりがちなうえに営業活動を続けなくてはならず、疲弊しがち。

だからこそ継続案件を受注できれば、先々の仕事量と収入を計画しやすく心の安定につながります

毎月、ある程度決まった収入が見込めるようになれば、計画的な貯金も可能。

ちなみに貯金は「収入の〇%を絶対に貯金する」と確実に決めてやったほうがいいです。
そして収入が増えてきても固定費は上げず、貯金の割合を増やしていくことが重要。

スキルが上がれば、案件を請けるときの単価もアップでき、手元に入ってくるお金が増えていきます
この考え方をもって働き続ければ、フリーランスでもそこまで将来のお金の心配をせずに済むはず。

収入が上がり、きちんと確定申告をして社会的信用度を得れば、クレジットカードを作ることもローンも組める可能性は高まります。
ちなみに賃貸物件を借りるときのポイントは、別記事「フリーランスも賃貸物件に住める! 入居審査に通る7つのポイントを解説【落ちないコツ】」で書きました。

理想は、継続案件を複数受注していくことです。

ただし、既存案件のみでカツカツになってしまうと新しい案件に挑戦できず、なかなか成長が見込めません。
常に2割程度の余力は残しておくイメージで仕事を取っていくのがベスト。

ただし、注意したいことがあります。

それは、継続案件だけで十分な収入が得られるようになれば当面の不安感はなくなるものの、企業から仕事を請け負うスタイルでは「クライアントの都合で突然仕事がなくなるかも…」という不安は一生消えないということ。

この不安を解決するには、自分でお金を生み出せるしくみ(ビジネス)をつくり出すしかありません。

  • 商品・サービスを作って販売する
  • ブログやYouTubeで発信し、広告収入を得る
  • スキルとノウハウをもとに本の出版、コンサルティングをする

など。やろうと思えばさまざまな方法があります。

自分主体で収入を得られる手段を模索することも、長期的にフリーランスを続けていきたい場合は考えていったほうがいいです。

フリーランスの3大不安③:人間関係

人間関係の不安の画像

孤独感につつまれる不安

フリーランスは、基本的に孤独です。それはどうしようもない事実。

個人で仕事をする性質上、組織に属する会社員とは人間関係が根本的に違うものと考えておいたほうがいいです。

ただ、そもそもフリーランスになる人は、わりと孤独好きで引きこもり体質な人も多いと思うので、むしろ孤独になれる環境にはストレスを感じにくいと思います。

ですが、キケンなのは、そこに仕事の不安やお金の不安などが加わったとき。
急激に「孤独感」がリアルになり、社会から断絶されたような気持ちになることがあるかもしれません。

フリーランスはすべて自己判断で動いていくからこそ、順風満帆でイケイケな状態であればいいのですが、うまくいかずに自分の判断に自信が持てなくなったときには大きな不安に襲われがちです。

取引先・クライアントとのトラブルの不安

取引先・クライアントとのトラブルに巻き込まれたという例も、フリーランスではよく聞く話です。

  • 報酬が期日になっても支払われない
  • 途中で担当者と連絡がつかなくなった
  • 予定外の修正依頼を何度も頼まれる

この辺りは、比較的よくありがちなことです。

個人的には大きなトラブルに巻き込まれたことはないのですが、ややいい加減なクライアントと仕事をした際には、依頼内容が適当で質問しても答えてくれなかったり、請求書を発行したにも関わらず支払い漏れがあり、連絡しても即対応してくれなかったりした経験はあります。

とくに支払い関連のトラブルは精神的にやられます。

会社勤めとは違って守ってくれる存在がいないことも、フリーランスの不安につながります。

恋愛・結婚に対する不安

「フリーランスはなかなか結婚できない」
「フリーランスの人とは付き合いたくない」

こんな意見を聞くこともあります。

なにかと安定志向が好まれる社会において、不安定イメージが強いフリーランスを敬遠する人は多いのでしょうね。

そんな風潮からか、フリーランス自身が恋愛・結婚に対して興味を失うケースも。

私の経験ですが、以前、それなりに稼いでいる(会社員の平均年収の数倍程度)フリーランスの知人男性が「自分一人ならよくても、家族を安定して支えていく自信はないから結婚はしないつもり」という話をしていました。

フリーランスとの恋愛・結婚を避ける人(とくに女性に多い)も、自分がフリーランスだから結婚・恋愛をあきらめてしまう人も、どちらもいるようです。

【人間関係に関する不安の解消法】自分の軸を作り、心から信頼できるパートナーを見つけよう

一人で仕事をするフリーランスが不安を解消するには、まず「自分自身」というものをしっかりもちましょう

あらゆることに対して自分の判断基準や価値観が明確になっていると、周囲でどんなことが起きようと、それなりに自信をもって対処できます。

何かトラブルがある度に、いちいち考え込んでしまったり判断に悩んでしまったりしていたら身が持たないので、確かな自分軸を作っておくことが大切です。

それが孤独に耐えうるメンタリティを得ることにもつながるかなと。

なお、先に挙げたようなクライアントとのトラブルは、案件着手の前に必ず条件を確認し(とくにお金・スケジュール)、業務委託契約書を交わしておくなどの方法で未然に防げます。

また、自分自身の「危ないクライアントを見抜く目」を育てることも重要。
ちょっとしたトラブルやミスは勉強代だと思って、同じ失敗をしないように注意するのみです。

同時に、良いクライアントと取引できるようになるには、自分自身の信用度を上げていく努力も不可欠です。

正直にいって、信用されないフリーランスは非常に多いため、名指しで選ばれるフリーランスを目指しましょう。

詳しくは以下の記事で詳しく解説しています。

そして最後に、私はフリーランスこそ心から信頼できるパートナーを見つけたほうがいいと思っています。

個人的経験ですが、私は独身時代よりも結婚後のほうが、いろいろな意味で不安が解消されました。それは、もし何か大きなトラブルがあっても二馬力であれば生活していけるというのもありますし、なによりも精神的安定感がまったく違います。

フリーランスは体を壊して仕事ができなくなったら一気に生活が破綻する不安を抱えているので、だからこそ、共に生きられる人と暮らすことを個人的にはおすすめします。

もちろん、フリーランスの生き方に心から共感してくれる人を見つけることは大前提。
個人で稼げるスキルがますます重要視され始めているいま、フリーランスに理解を示す人も少なからずいると思いますよ。

まとめ:フリーランスに不安はつきものだけれど、必ず解消できます

今回は、フリーランスが抱えがちな不安の特徴とその解消法について紹介しました。

もしかすると、これからフリーランスになると考えている人にとっては「うわ、フリーランスキツそうだわ…」と思ってしまったかもしれません。

ですが、どんな不安も解消する術は必ずあります。
今回紹介した方法は、あくまで個人的な経験や自分の周りのフリーランスの様子などから考えていることなので、参考にしつつ、自分なりの解消法を模索してもらえたらと思います。

最後にひとこと。フリーランス、最高に楽しいですよ。
不安も「こういうものだ」と受け入れられるようになれば、わりと楽になっていきます。

やまもも

このブログでは、今後もフリーランスの生き方に関する情報を発信していきます。
よろしければ、ぜひまたご覧いただければ幸いです。

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