こんにちは。
心とキャリアに伴走しながら、自分らしい働き方・生き方を支えるカウンセラー、山﨑ももこです。
私たちは日々、たくさんの選択をしながら生きています。
「この選択で、本当にいいのかな」
「あとから後悔したくない」
「うまくいかなかったらどうしよう…」
何かを変えたい気持ちはあるのに、いざ選ぶ段階になると動けなくなる。
考えているうちに、時間だけが過ぎてしまった。
そんな悩みを、カウンセリングの場でも本当によく耳にします。
お話を聴いていると、多くの方がとても真剣で、誠実です。
いい加減に決めたいわけでも、逃げているわけでもない。
ただ、「正解を選ばなければいけない」と思うあまり、一歩を踏み出すのが怖くなってしまっているのだと思います。
でも、人生の選択って、やる前から正解かどうかがわかるものばかりでしょうか。
多くの場合、動いてみた先でしか見えてこないことのほうが多いように感じています。
私は昔から、「正解を探しにいくより、選択を自分の正解にするために積み重ねていく」という考え方を大事にしてきました。
やってみて違うと感じたら、軌道修正してもいい。
合わなければ、方向を変えてもいい。
そういう過程も含めて「自分で選ぶ、自分らしい生き方」だと思うと、少し動きやすくなります。
この記事では、なぜ私たちは選択に迷って動けなくなってしまうのか、そして、そこから抜け出すための視点についてお話しします。
- 選択肢を前にすると、「正解かどうか」を考えすぎて動けなくなる
- 変えたい気持ちはあるのに、失敗や後悔が怖くて踏み出せない
- 今の選択を「これでよかった」と思えるようになりたい
「行動しないと変わらない」という言葉がプレッシャーになる人にこそ、読んでもらえたらうれしいです。
なぜ、選択に迷って動けなくなってしまうのか
私たちが選択に迷うとき、どんな気持ちが出てくるのでしょうか。
まずは、大事なことほど考えすぎて動きづらくなる理由を見ていきましょう。
慎重に考えるのは悪いことではない
迷って動けなくなっている人の多くは、ただ逃げているわけではありません。
ちゃんと考えたいし、後悔したくないし、周りの期待や信頼を裏切りたくない。
そうした思いを持つのは自然なことですし、真剣であればあるほどしっかり考えたくなるものです。
だから、単純に「動けない=意思が弱い」「決断力がない」と片づけてしまうのは、少し違うように感じています。
むしろその背景には、誠実さや責任感の強さがひそんでいたりします。
ただ、考え続けている間は現実がほとんど動かないまま、気持ちだけが消耗してしまうこともある。
これが考えすぎて動けなくなることの弊害だと思います。
最初から正解を見つけようとすると動きづらくなる
大事な選択を迫られるとき、私たちはつい「どれが正解か」を当てたくなったり、「何か絶対的な答え」を探しにいこうとします。
一度選んだらやり直せない気がする。
間違えたら取り返しがつかない気がする。
だからこそ、選択が「一発勝負」のように感じられてしまう。
とくに、仕事・キャリア・生き方・人間関係など人生に深く関わるテーマほど、「失敗してはいけない」という思いは強くなりがちです。
その結果、慎重になればなるほど、動けなくなってしまう人が多いように思います。
私が普段、カウンセリングの場で「動けない・選べない」というお話を聴かせてもらう中でも、ある共通点が見えてきます。
それは「正解かどうか」を、選択する前の段階で決めたいと考えている、ということ。
どの道を選べばうまくいくのか。あとから後悔しないのはどれか。
今の自分にとって本当に正しい選択はどれなのか。
悩んで動けない方の多くが、そうした問いに、今この時点で明確な答えを出そうとします。
もちろん未知のことは不安ですから、なるべく確実な道を進みたい気持ちもわかります。
でも実際には、人生の選択の多くは、やってみないとわからないことだらけ。
どれだけ考えても、未来の自分の気持ちは、今は「想像」でしかありません。
それでも「完全な正解を出すまでは動けない」と思ってしまうと、答えの出ない問いを、答えが出るまで考え続けることになります。
その結果、怖くなって行動だけが止まってしまう。
この構造に気づくと、少し見え方が変わってくるのではないでしょうか。
選んだ道を「私の正解」にしていく、という視点
「正解がわからないから動けない」
私たちは悩むとそう考えてしまいがちですが、実は「動いてみないと正解かどうかはわからない」ことのほうが多いものです。
だからこそ、必要なのは「正解を当てにいくこと」よりも、ひとまず決めてみる。そして、自分で決めたことが自分にとってよかったのかどうか「確かめにいくこと」。
完璧な答えを出してから動くのではなく、動きながら感じたことを手がかりに、選択を調整していく。
これが、動きやすくなるコツです。
正解は「選ぶもの」ではなく「積み重ねるもの」
私は「正解は最初から完璧な形で用意されているものではない」という考え方を大事にしています。
選択の時点では、正直よくわからなくてもいい。
「たぶんこっちかな」「今はこれが気になる」それくらいの感覚でも、まずは動いてみる。
やってみて、実際に体験して、その中で感じたことを手がかりに、少しずつ調整していく。
そうやって振り返ったときに、「あのとき選んでよかったな」と思える道になっていくことが多いのではないでしょうか。
そもそも正解とは、選択の瞬間に決まるものではなく、選んだあとに少しずつ積み重なり、気づけば「これでよかった」と思えるものなのだと思います。
合わないと感じたら、軌道修正してもいい
「積み重ねる」というと、一度決めたら我慢して続けること、のように感じる人もいるかもしれません。
でも、それは固執することとは違います。
やってみて、「なんか違うな」と感じたら、立ち止まっていい。
方向を変えてもいいし、手放してもいい。
いったん戻る、という選択だってあっていい。
それも含めて、自分自身で「選び直している」ということです。
遠回りに見える経験も、決して無駄にはなりません。
そこで感じた違和感や納得感は、次の選択をするときの大切な材料になります。
結果的に別の道を選んだとしても、それまでの過程や、経験したことが消えるわけではありません。
「絶対に間違えない選択」をしようとすると、人は動けなくなってしまう。
でも、「あとから整えていけばいい」と思えると、不思議と一歩が軽くなります。
選んだ道を、自分の手で育てていく。
そのくらいの距離感で、人生の選択と向き合ってもいいのではないでしょうか。
行動しないと、何も変わらない。でも大きな行動はいらない
ここまで読んで、「とはいえ、やっぱり動くのは怖い…」と感じている方もいるかもしれません。
それも無理はないと思います。
「行動」という言葉には、どこか「しっかりやり遂げなければ」「結果を出さなければ」のような重さ・プレッシャーがつきまといがちですよね。
そんな人にぜひ伝えたいのは、ここでいう行動は、「人生を一気に激変させたり、大きな成果を出したりするためのものではない」ということ。
会社を辞める、独立する、大きな選択をする。
そういった話よりも、もっと小さくて、取り組みやすい現実的な一歩を指しています。
たとえば、気になっていることを調べたり、体験してみたりする。
期限を決めて、試しにやってみる。詳しい人に少し話を聞いてみる。
それくらいの行動で十分です。
やってみた結果、「思っていたよりよかった」と感じることもあれば、「これは違うな」とわかることもあるでしょう。
大事なのは、そのどちらも意味がある、ということ。
頭の中で考え続けている間は、状況はほとんど変わりません。
でも、ほんの小さな一歩でも動いてみると、見える景色は少し変わってきて、その変化が次の選択のヒントになります。
「大きく動かなくてもいい」「確かめるために、少しだけ動けばいい」
そんなふうに捉えていただきたいなと思います。

まとめ|選んだ道を、自分の正解にしていくために
人が選択に迷って動けなくなるのには、ちゃんと理由があります。
「はじめから正解を当てにいこうとするほど、動けなくなってしまう」
それは、無理もないことです。
でも、人生の選択は、やる前から正解かどうかが決まっているものばかりではありません。
選んだあとに、感じて、考えて、整えていく。
そうやって「自分の正解」に育っていく道もあります。
やってみて違うと感じたら、変えてもいい。
立ち止まってもいいし、方向を変えてもいい。
その選び直しも含めて、あなたが自分で選んでいく道です。
そして、動いた先でしか見えない景色があるのも事実です。
その景色を見にいくこと自体が、もう「自分を大切にする生き方」なのだと思います。
働き方や生き方に迷っている方へ
自分の心に正直に動いていきたい。
そう思っても、これまでの経験や価値観、今の心の余裕、置かれている状況などが重なって、
ひとりでは整理しきれないことも少なくありません。
もし今、
「何かを変えたい気はするけれど、どうしても動けない」
「気持ちがまとまらず、どうすればいいかわからない」
そんな状態にあるなら、体験カウンセリングで一度お話ししてみませんか。
まずは、今の気持ちや状況を言葉にして整理するところから。
そこから、あなたが無理なく進める道を一緒に考えていけたらと思います。
まずはどんなカウンセリングか知りたい方へ

