心のモヤモヤを整理する「ジャーナリング(書く瞑想)」とは?その効果と始めるときのコツ

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こんにちは。ライター兼ライフデザインカウンセラーの山﨑です。

「最近、なんとなく心が重いな」と感じることはありませんか?

忙しい毎日の中で、自分の気持ちに向き合う時間が取れず、気づけば心の中にモヤモヤがたまっている…。そんなときにおすすめしたいのが、「ジャーナリング(書く瞑想)」です。

紙とペンがあれば、心を整理し、自分の本当の気持ちや大切にしたいことが自然と見えてくる。
そんなシンプルだけれど奥深い方法を、15年以上ライターとして「書くこと」の力を実感してきた私がご紹介します。

  • なんとなくモヤモヤするけれど、原因がわからない
  • 忙しさの中で、自分の心の声に耳を傾けられていない
  • 自分らしい生き方や大切な価値観を見つけたい

このように感じている方は、ぜひ記事を参考にしていただければと思います。

目次

ジャーナリングとは

ジャーナリングとは、自分の頭や心の中にあることを紙やデジタルノートに自由に書き出す行為のことです。

特にルールや形式はなく、思いついたことをそのまま綴るのが特徴です。

日記とは少し異なり、「その日の出来事」だけに限らず、自分の感情や考え、夢や目標、気になっていることなど、さまざまなテーマを書き出していきます。

ちなみに、ジャーナリングは「書く瞑想」とも呼ばれ、最近よく聞かれるようになった「マインドフルネス」を実践し、メンタルを整える方法としても注目されています。

ちなみに、ジャーナリングの発祥は、1980年代のアメリカです。

テキサス大学の社会心理学者、ジェームス・W.ペネベーカー博士が提唱した「エクスプレッシブ・ライティング(自分の考えや思いを自由に書き出すことで客観視し、考えや感情を整理する手法)」がもとになっています。

エクスプレッシブライティングについては、以下の記事も参考にしてください。

ジャーナリングで心がクリアになる理由

ジャーナリングには、心を落ち着けたり、考えを整理したりする力があります。

書き出してみることで、ぼんやりしていた感情や考えが少しずつ「形」になり、気持ちが楽になる。
そんなことが科学的にも証明されています。

自分の感情に気づくことができる

なんだかモヤモヤするとき、「これって何の気持ちだろう?」とわからないこと、ありませんか?

ジャーナリングで気持ちを言葉にしてみると、「ああ、これは私が不安に思っていたんだな」とか「これがイライラの原因だったんだ」と、自分の感情に気づくことができます。

心理学では、これを感情のラベリング」といいます。感じている感情に名前をつけることで、その感情を客観的に捉えやすくし、自己理解や感情のコントロールを助ける技法です。

研究によれば、感情をラベリングすることは、ストレスや不安を軽減する効果があるとされています。

ジャーナリングを通じて感情を書き出す行為は、自然とこのラベリングを行うことにつながるので、心の整理や落ち着きにつながるんですね。

頭の中が整理されてスッキリする

考え事が頭の中でぐるぐるして、なかなか進まないときってありますよね。あれこれ悩みすぎて、何から手をつけていいのかすらわからなくなることも…。

そんなとき、ジャーナリングで紙やノートに書き出してみると、思考の「渋滞」が少しずつ解消されます。
一つひとつが視覚的に整理されて、「これは今すぐやらなきゃいけないこと」「これはあとで考えればいいこと」など、優先順位が見えやすくなるのです。

さらに、書き出すことで「無意識に抱えていた問題」に気づけることも。
「なんとなく気になるけど、具体的に考えるのが面倒で放置していたこと」が、紙に書かれることで現実味を帯びて対処しやすくなるわけです。

頭の中を「見える化」する習慣がつき、自然と物事を整理して考える力が鍛えられるのも、ジャーナリングに取り組む魅力。
それが結果的に心の余裕やスッキリ感につながります。

自分を客観的に見ることができる

書き出したことをあとから見返してみると、「今の自分、こんなことを考えていたんだな」と、少し冷静に自分を振り返ることができます。

それによって、「こうしたらもっと楽になれそう」とか、「本当に大事なのはここだな」と、新しい気づきを得られることも多いです。

自分がどんな視点や考え方に偏っているかを知ることで、バランスの取れた判断がしやすくなるという点でも、ジャーナリングで書き出すことは効果的です!

ジャーナリングはどんな人におすすめ?

ジャーナリングは、特別なスキルや道具を必要とせず、誰でも気軽に始められるのが魅力です。特に、こんな人におすすめです。

忙しい毎日で、自分の気持ちに向き合う時間が取れていない人

仕事や家事、趣味に追われる日々の中で、「気づけば今日も一日があっという間に終わってしまった…」と感じることはありませんか?

自分の気持ちや体調を振り返る余裕もなく、ただ目の前のタスクをこなすだけで一日が終わる。
そんな生活が続くと、いつの間にか心の疲れが積もり重なり、「何のために頑張っているんだろう」と思うこともあるかもしれません。

ジャーナリングは、一日の終わりや朝のひとときに、自分のためだけの時間を持つきっかけになります。

たった数分でも、手を動かして思いのままに書いてみることで、「今の自分はこんな風に感じているんだ」と気づける瞬間が訪れます。

この小さな習慣が、心の余裕や自己理解につながっていくのです。

漠然としたモヤモヤや不安を感じている人

「なんとなく心が重い」「何をしても気分が晴れない」
そんな漠然としたモヤモヤに悩むこと、ありますよね。

でも、その原因がはっきりしないと、どう対処していいかわからなくて困ってしまうものです。

ジャーナリングの良いところは、思いのまま書いているうちに、心の奥に隠れていた本音や原因に自然と気づけること。

「書く」という行為は、自分の感情や思考を外に出すプロセスです。頭の中にあったぼんやりとしたものが文字として現れることで、「ああ、私はこう感じていたんだ」と納得できる瞬間があります。

さらに、漠然とした感情に具体的な言葉を与えることで、不安やストレスのレベルがグッと下がることも多いです。それは、心の中に抱えていたものを整理する第一歩だからです。

自分らしい生き方を模索しているフリーランスや個人事業主

フリーランスや個人事業主として働いていると、自由である反面、自分自身でたくさんの選択や判断をしなければならない場面に直面することも多いですよね。

「これでいいのかな?」と迷うことや、気づかないうちに本来の自分の気持ちを見失ってしまうこともあるかもしれません。

そんなとき、ジャーナリングがとても役立ちます。自分の気持ちや考えを文字にしてみることで、「本当は自分はこうしたいんだな」とか「これが自分にとって大切なんだ」ということに気づけます。

その積み重ねが自分の軸を強くし、日々の迷いや悩みを軽くすることにつながります。

私自身も、フリーランスとして長く仕事を続ける中で、書くことで気持ちを整理したり、自分の考えを明確にすることを心がけてきました。

そうすることで「私が目指している生き方ってこうだったな」と確認できて迷いにくくなったり、理想に近づく道が見えていく。そう感じることが多かったです。

ジャーナリングをするときのコツ・ポイント

ジャーナリングは自由に書くことが基本ですが、より効果的に進めるために、いくつかのポイントを意識してみると良いですよ。

1. 完璧を目指さない

文章をきれいにまとめる必要はありません。「何を書けばいいんだろう?」と悩まずに、思い浮かんだことをそのまま書き出してみましょう。

誤字脱字があっても、話があちこちに飛んでしまっても大丈夫です。書くこと自体が目的なので、気楽に進めてくださいね。

2. 決まった時間や場所を作る

毎日5分でも10分でも、ジャーナリングの時間を決めてみましょう。

朝のコーヒータイムや寝る前のリラックスした時間など、あなたが落ち着いて書ける場所やタイミングを見つけると続けやすくなります。

3. 感情をそのまま書き出す

「うれしい」「不安」「イライラする」など、自分の感情を言葉にすることから始めてみましょう。

感情を言葉で表現することは、心理学でいう「感情のラベリング」の役割を果たし、気持ちを整理するのにとても効果的です。

4. 自分を否定しない

書き出した内容に「こんなこと思っちゃダメだよね」とジャッジをしないようにしましょう。

一般的に「おかしいかな」と思われそうなことを思いついても、ありのままの自分を受け入れることで、本音に気づきやすくなります。

5. 質問形式を使ってみる

ジャーナリングに慣れるまでは、人によっては書くことがなかなか思いつかないかもしれません。

「最近どんなことに心が動いた?」「何が自分をモヤモヤさせているのか?」など、自分に質問を投げかける形で書くと、考えが深まりやすいです。

6. 誰にも見せないつもりで書く

誰かに見せるかも…と思うと、どうしても言葉を選んで、本当に思っていることが書けなくなってしまいます。

ジャーナリングはあくまで自分のための時間です。「自分以外の誰にも見せない」と決めて、安心して自由に書いてください。そのほうが効果が出やすいです。

気持ちが晴れないときには、書き出して心を整理してみよう

ジャーナリングは、感情や考えを整理し、心をクリアにする力を持っています。

自分の気持ちに気づいたり、頭の中をスッキリさせたり、日々の生活で迷いを減らす助けになったりと、その効果はさまざまです。

忙しい毎日の中で、自分と向き合う時間を持つのは、簡単なようで難しいもの。でも、ジャーナリングというシンプルな方法であれば、少しの時間で心の声に耳を傾けるきっかけが作れます。

もし「もっと自分を知りたい」「今の自分の気持ちを整理したい」と感じたら、ぜひジャーナリングを試してみてくださいね。
そのときは、あまり気負わずに、「とにかくまず書いてみる」くらいの軽い気持ちで取り組むのが、楽しく続けていくコツです。

書くことで得られる気づきが、あなたの「自分らしさ」を見つけるヒントになるかもしれません。

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