こんにちは。「こころの言語化」を通して、これからの働き方・生き方を整えるカウンセラー、山﨑ももこです。
40代・50代に入ると、それまで当たり前のようにできていたことが、ふと「うまくいかない」「気力が続かない」と感じる瞬間が増えていきます。
「昔のように頑張れない自分にがっかりする」
「仕事のスピードが落ちて、前みたいな手応えがなくなってきた」
「このまま続けていける自信が持てない…」
カウンセリングでも、こうした声は本当によく届きます。
そして多くの方が、「昔の自分」を基準にしてしまうことで、いまの自分に自信を持ちづらくなったり、自己肯定感が静かに下がっていくような感覚を抱えています。
でも、これは決して特別なことではありません。
長く働き、いろんな役割を担ってきたからこそ、心や価値観が少しずつ変わり始める時期に入っただけなんです。
この記事では、
- なぜ40代・50代で「頑張れない」と感じやすくなるのか
- その裏側で起きている自信の変化
- 自分を立て直していくための向き合い方
をまとめました。
- 昔のように頑張れず、落ち込むことが増えてきた
- 40代・50代で「自信が持てない」と感じている
- 今の自分をどう扱えばいいかわからなくなっている
いまの自分にしっくりこない感覚を抱えている方に、少しでも安心と、これからのヒントが届けばうれしいです。
なぜ40代・50代で自信が持ちにくくなるのか
40代・50代は、これまで積み重ねてきた経験が力になる一方で、心と体、価値観や役割が少しずつ変わっていく時期です。
その変化が、自分への「手応え」を感じにくくさせることがあります。
長年の「頑張れる自分像」と、いまのペースとのズレ
これまでの人生の中で培ってきた経験は、「自分はこれくらいできる」というイメージを作り上げます。
責任の大きい仕事を任されたり、困難を乗り越えてきた歴史があるほど、そのイメージは強く残りやすいもの。
ところが、心と体のリズムが少しずつ変わり始めると、そのイメージと「いまの自分」の間に差が生まれてきます。
- 疲れやすくなった
- 気力が続かない
- 集中力が前ほど保てない
そんな変化が起こると、「前のように動けない自分」に戸惑い、不安が広がることがあります。
でも、これは衰えではなく、長く走ってきたからこそ訪れる「自然な移り変わり」です。
「前の自分」を基準にすると、自信を失いやすい
40代・50代の方が落ち込みやすい理由のひとつに、「以前の自分」を基準に思い出してしまうことがあります。
「もっと速く仕事ができた」「あの頃は乗り越えられた」「昔はこんなことで悩まなかった」
そう思っても、過去の能力は、その時代、その環境、その体力だからこそ発揮できたもの。
状況が変わった今、同じ基準をそのまま当てはめると苦しくなってしまいます。
いまのあなたには、その時とは違う経験や視点がある。
そこに目を向けることなく単純に「劣った」と考えてしまうと、どうしても自信がなくなってきてしまいます。
人生の後半が見え始め、価値観の基準が揺れやすい
40代を越えると、人生の時間の使い方を考える機会が増えていきます。
健康、家族、人間関係、生き方、仕事との距離…。
こうしたテーマが日常に浮かび上がると、これまで当たり前だった働き方や生活のリズムに違和感が出てくることがあります。
価値観が変わると、「前の基準でがんばり続けること」が少しずつ合わなくなるのは自然なこと。
でも、その変化が自信の揺らぎにつながることがあります。
役割や環境の変化が重なり「自分を見失いやすい」時期でもある
40代・50代は、仕事でも家庭でも役割の変化が重なる時期です。
- 会社の価値観が変わる
- 若手の働き方が変わる
- 家庭の負担が増える
- 親の介護が始まる
こうした変化が続くと、「これまで通りの働き方」が続けにくくなり、自分でも気づかないうちに負担が積み重なります。
その結果、「自分らしさがつかめない」「どう振る舞えばいいかわからない」という感覚が生まれ、自信を保つのが難しくなることがあります。
自信が持てないとき、心の中で起きていること
ミッドライフ（中年期）以降で急に自信が揺らぐ場合、単純に「能力が落ちた」「やる気がなくなった」という話ではありません。
内側では、いくつかの心理的な動きが重なっています。
「頑張れていた自分」とのギャップに戸惑う
精いっぱい長く働いてきた人ほど、「頼られる側」になることが多かったり、「乗り越えてきた経験」が豊富だったりします。
その成功体験や経験は、自分の大きな力になるものです。
でも、昔のイメージと、変化しているいまの自分との間にギャップが生まれると、戸惑いや不安が生まれてきます。
責任を背負い続けてきたからこそ、心が疲れやすくなる
40代・50代の方は、家庭・仕事・人間関係の中心を担い続けてきた人が多く、日常に無意識のプレッシャーを抱えていることがあります。
「失敗できない」「支えなければいけない」「家族のために踏ん張らなきゃ」
こうした意識が積もると、気力が落ちたときに「自分への評価」も大きく揺れてしまいます。
自分の価値を「成果だけ」で判断してしまう
頑張り続けてきた人ほど、自分の価値を「成果」「スピード」「貢献度」といった、わかりやすい尺度で判断しがちです。
でも、人生のフェーズが変わると、その尺度だけでは測れない自分の価値がたくさんあることに気づく必要があります。
日々を丁寧に積み重ねてきた経験や、周りを支えてきた姿勢、困難を乗り越えてきた粘り強さなど、外からは見えない大切な力が確かにあります。
そして、それらは年齢を重ねたからこそ育っていく価値。数字やスピードだけでは決して表せないものです。
比較が増える現代では、誰でも自信を失いやすい
SNSや情報量の多い社会では、自分と他人の状況を比べてしまう機会が圧倒的に増えています。
とくに40代・50代は、仕事・収入・キャリアだけでなく、家族、健康、生活の安定など、比べられる軸がとても多くなりやすい時期です。
そして他人の「うまくいっている部分」だけが目に入り、自分の足りないところばかりを拾ってしまうこともあります。
それはあなたが弱いからというよりも、比較が前提になってしまった社会で、誰もが影響を受けやすくなっているだけ。
自分を責める前に、まずは「今の環境が自信を揺らしやすいんだ」と気づくだけでも、心の負担は少し軽くなります。
落ち込みから抜け出し、自分を立て直すための方法
40代・50代で自信が持てないとき、焦って自分を変えようとする必要はありません。
まずは、いまの自分に合うペースで「整える」ことから始めるのが大切です。
ステップ1｜気持ちを言葉にし、いまの自分を正しく理解する
モヤモヤがたまっているとき、「何がつらいのか」「どこでつまずいているのか」が自分でも把握しづらくなります。
だからこそ、気持ちを言葉にすることが大きな一歩になります。
言葉にする過程で、曖昧に感じていた苦しさの輪郭が少しずつ見えてきて、「本当にしんどかったのはここだったんだ」と気づけることがあります。
ステップ2｜自分の価値を「成果以外」に広げていく
- 家族との関わり
- 丁寧な姿勢
- 経験からくる視点
- 人との関係性
- 生き方の選択
こうした「成果以外の価値」を見直すことで、自分自身への見方が穏やかになっていきます。
周囲の人から見れば当たり前ではないその積み重ねに、自分では気づけていないだけのことも多いのです。
ステップ3｜昔のペースではなく「いまの自分」のペースをつくる
昔のリズムのまま生きる必要はありません。
- 仕事の量を調整する
- 休息の取り方を変える
- 週末の使い方を見直す
いまのあなたが無理なく動けるペースを、ゆっくり取り戻していきましょう。
「前みたいに頑張れない自分」を責めるのではなく、いまの自分に合ったリズムを選んでいくことが大切です。
ステップ4｜小さな達成感を積み重ねることで、自信はゆっくり回復する
いきなり大きく変えるより、小さな行動を積み重ねるほうが安定していきます。
- 1日10分の散歩
- 情報収集を少しだけ
- 気になる学びを試してみる
こうした小さな成功体験が、落ち込んだ自信を静かに取り戻していきます。
「これなら続けられる」という感覚が積み重なると、気持ちも自然と前を向きやすくなります。
ひとりで抱え込まないことも大事
気持ちが落ち込んでいるときほど、人はどうしても「自分の中だけ」で解決しようと頑張りすぎてしまいます。
でも、ひとりで考え続けていると、視野がだんだん狭くなったり、同じ考えが頭の中をぐるぐるし続けて、ますます苦しさが増してしまうことがあります。
とくに40代・50代の方々は、家族や職場での役割が大きいぶん、
誰にも弱音を見せられず、「これくらい自分でなんとかしないと」と抱え込んでしまいがち。
そんなときこそ、外からの視点が入るだけで気持ちが少し軽くなったり、新しい考え方にふっと気づけたりします。
家族でも同僚でもない、利害関係のない誰かと話すことで、頭の中で絡まっていたものがゆっくりほどけていくこともあります。
もし、ひとりで整理し続けるのがしんどいと感じたら、専門家との対話を選択肢に入れてみてもよいかもしれません。
カウンセリングは弱ったときだけの場所ではなく、これからの生き方・働き方を前向きに整えるためにも活用できる時間です。
まとめ｜落ち込みは、これからの生き方を整えるサイン
「昔のように頑張れない…」と感じるとき、まずは自分を責めすぎないでほしいと思います。
人間は変わり続けます。そして、変化があるからこそ、あなたの人生は次のステージへ動き出しています。
いまの気持ちを言葉にする。自分の価値観を見直す。そして新しいペースをつくっていく…。
そのような着実な積み重ねが、これからの生き方を整えることにつながります。
ご自身のペースで構わないので、ぜひゆっくりと気持ちの整理を進めてみていただけたらと思います。
これからの生き方を一緒に考えましょう
もし今、気持ちがざわついたり、どこに向かえばいいのかわからないまま立ち止まっているなら、
どうかひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
40代・50代で感じる悩みは、経験があるからこそ複雑になりがち。
頭の中だけで整理しようとすると、余計に苦しくなることがあります。
私のカウンセリングでは、あなたが大切にしている思いや、これからの時間をどう使いたいのかを、
一緒に言葉にしていくことを大事にしています。
もし「少し話してみたい」と心が動いたら、体験カウンセリングから気軽に声をかけてくださいね。
あなたがこれからの人生を、自分のペースで整えていけるように。
そのためのお手伝いができればうれしく思います。