コラム

春が憂鬱・しんどいと感じるのはなぜ? 良い変化も疲れる理由と、自分を守るセルフケア

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こんにちは。
心と働き方のカウンセラー、山﨑ももこです。

そろそろ4月。新学期、新年度、新生活。
テレビを見ても、お店のチラシやポスターを見ても、「スタート」や「フレッシュ」という言葉が飛び交う季節ですね。

でも…正直に言うと、私は春があまり得意ではありません。

暖かくなるのはうれしいのですが、子どもの頃、新学期のクラス替えが憂鬱で仕方がなかった記憶が、どうしても頭にちらつくのです。

知らない人ばかりの環境に放り込まれて、「早く馴染まなきゃ!」というプレッシャーに押しつぶされそうになっていました。

大人になった今でも、春のせわしない雰囲気や、「変わらなきゃ」「頑張らなきゃ」という空気感には、少し息苦しさを感じることがあります。

そして実は、私だけではなく、華やかな雰囲気の陰で「春は憂鬱…」という人も、少なからずいるんです。

それにはちゃんと理由があって、春は私たちの心と体に負担がかかりやすい季節でもあります。

この記事では、春に疲れや憂鬱さを感じやすい方に向けて、無理なく過ごすために大事にしたいことを紹介します。

こんな人におすすめです
  • 春になると、憂鬱や不安を感じやすい
  • 環境の変化が苦手で、新学期・新年度がしんどい  
  • 「良い出来事」のはずなのに、なぜか疲れを感じている

もしあなたも同じように感じているなら、この記事が少しでも心の支えになればうれしいです。

目次

春は心身が疲れやすい季節

厳しい冬を乗り越え、暖かくなって少しホッとした気持ちになる春先。

同時に、いろいろなイベントが立て込み、よくわからない疲労感や憂鬱な気持ちが募ってくる…。

実はそれ、脳の仕組みから見るととても自然なことなんです。

「良い変化」でも疲れる。春に憂鬱になりやすい理由

心理学の世界では「良い変化もストレスになる」ことが知られています。

ここでご紹介したいのが、アメリカの心理学者ホームズと内科医のレイという人が作った「社会的再適応評価尺度」という指標。

人生のさまざまな出来事が、どれくらいのストレス(適応エネルギー)を必要とするかを数値化したもので、0〜100点の範囲で点数化されています。

その尺度によると、上位10は以下の通りです。

ストレス度ランキング
(上位10位/上位ほどストレス度が高いとされる)

  1. 配偶者の死(100点)
  2. 離婚(73点)
  3. 夫婦別居生活(65点)
  4. 拘留・刑務所(63点)
  5. 親族の死(63点)
  6. 自分の病気やケガ(53点)
  7. 結婚(50点)
  8. 解雇・失業(47点)
  9. 夫婦の調停(45点)
  10. 退職(45点)

上記でひとつ注目すべきは、7位に「結婚」がランクインしていること。

結婚は一般的におめでたい出来事とされますが、生活環境が大きく変わったり、配偶者の親戚との交流が生まれたりと、ライフスタイルの大きな変化も避けられません。

だから、適応にはかなりのエネルギーが必要で、ストレスがかかりやすい出来事と言われるのです。

このほかにも、春に関連しがちな出来事が、多数ランクイン。

  • 15位:新しい仕事への再適応
  • 18位:転職
  • 22位:仕事上の責任変化
  • 25位:特別な業績
  • 31位:仕事上の条件が変わる
  • 32位:住居が変わる

参考:国立保健医療科学院「ライフイベント法とストレス度測定

仕事や生活が「変わること」も、ストレス度が高めの出来事として、いくつも含まれています。

つまり、脳にとっては「変化=適応エネルギーが必要な非常事態」。
良い悪いに関わらず、変化そのものが負担になるということです。

だから、変化が集中しがちな春は、どうしても疲労・ストレスが溜まりやすくなります。

HSP・内向型にとって、春は特にしんどい理由

春は誰しも少なからず疲れやすくなるものですが、人によって刺激の受け取り方は大きく違います。

新しい場所、新しい人、新しいルール…。

とくに繊細で敏感なタイプの人は、無意識に周りの情報をスキャンし続けている状態。
新しいことづくしの春は、本当に疲れると思います。

私自身も春は昔から疲れやすく、精神的にも少し不安定になりがちな季節でした。

学生時代は、「新学期」という言葉を想像するだけで、少し動悸がしてくるほど。

クラス替えも苦手でした。1年間かけてようやく慣れてきたのに、また変わるのか…と。

でも、周りの子たちからは新学期にワクワクしている様子が伝わってくるので、「どうして自分はこうなんだろう…変なのかも…」と、神経質に考えすぎてしまっていました。

でも、それは今思えば、刺激に敏感だったからなのだと思います。

大人になって、「春はなんだか苦手」という方も少なからずいるのだと知ったときには、ホッとしました。

もしあなたが春に憂鬱な気持ちを抱えていたとしても、決しておかしいわけではありません。

春の憂鬱・疲れのサイン、見逃していませんか?

春は気温の変化が激しく、気圧の大きな変化も重なるため、自律神経が乱れやすい時期といわれています。

「春バテ」なんていう言葉もありますし、気持ちの面でも、新しい環境で「頑張らなきゃ」と普段以上に無理をしてしまう人も多いでしょう。

この時期に無理を重ねてストレス度が高まると、やはりどこかで限界に達します。

なお、ストレスが高まってきたときには、心身に以下のようなサインが出ることがあります。

  • 体のサイン:睡眠の質の低下(眠気)、食欲の変化、原因不明の疲労感、頭痛、だるさなど
  • 心のサイン: イライラ、不安、集中力の低下、焦り、やる気の波など

大事なのは、上記のような心身のSOSに早めに気づくこと。

ちょっとおかしいな…と感じた時点で早めに対処すると、もっと状態が悪くなる前に回復しやすくなります。

次でご紹介する「セルフケアのヒント」を参考に、無理のない過ごし方をしていただけたらと思います。

春がしんどいときの、自分を守るセルフケア

春の疲れを少しでも和らげるために、日常でできる工夫をいくつか紹介します。

「これならできそう」と思えるものから、気軽に試してみてください。

あえて「変えないもの」を守る

勤務先が変わる、仕事の役割が変わる、生活環境が変わる。

大きな変化がある時期だからこそ、あえて「変えないもの」を意識的に残すことをおすすめします。

「とにかく心機一転!」と張り切りたくなる気持ちもよくわかります。

でも、先ほどご紹介したランキングの通り、変化は、たとえ良いことでもストレスになります。

あれもこれも新しいことばかりだと、適応にものすごくエネルギーを使ってしまいます。

この時期に意識していただきたいのは、「いつもの朝ごはん」「いつものパジャマ」「いつもの道」など、「慣れ親しんできたこと」や「ルーティン」も持つこと。

いろいろ変わる中でも「変わらないもの」があるだけで、心の安心・安全につながります。

「慣れるまでしんどい」は前提にしておく

新しい環境や人間関係は、誰でも少なからず疲れます。

「慣れるまではしんどい」がデフォルトと考えておくと、何かあっても「まあこんなものか」と、少し気持ちを楽に保ちやすくなると思います。

私たちはつい「早く環境になじまなければ」「早くできるようにならなきゃ」などと考えてしまいます。

でも、会社でも「入社後3か月程度は試用期間」と言われることが多いですよね。

人が新しい場に順応するためには、一定の時間が必要。
そして、その期間は大変なこともそれなりにあるものです。

「1日でも早く慣れたい」という葛藤もよくわかるのですが、新しいことだからこそ「できるだけ焦らず、自分のペースで慣れていけばいい」という気持ちを持っていただけたらと思います。

期間限定の「6割運転」を許可する

環境や状況の変化が激しい人にとって、4月〜5月は「適応すること」だけで、すでに8割くらいのエネルギーを使っているかもしれません。

そのうえ、普段通りに仕事も家事も完璧にやらなきゃ!と思いすぎると、本当に疲弊してしまいます。

だからこそ、この時期は「たまには通常の6割稼働くらいでもOK」と思ってみてください。

この時期に張り切って100点を目指すと、ゴールデンウィーク明けくらいに急激に調子が落ち込む、いわゆる「五月病」につながる恐れもあります。

長く、無理なく過ごしていくためにも、いきなりエンジンフル回転ではなく、徐々に温めていくようなイメージで過ごすことをおすすめします。

普段から精いっぱい頑張っている方は手を抜くような気持ちになってしまうかもしれませんが、「サボっている」のではなく、「適応にエネルギーを回している」と捉え直してみていただくといいと思います。

一人の時間を「シェルター」にする

特に刺激に敏感で疲れやすい人は、外部からの刺激を遮断する時間を意図的に作ることも大切です。

春は人との交流が増えがちな時期だからこそ、一人で過ごす時間を意識的にとっていただけたらと思います。

また、人は情報に触れるだけでも疲れます。

加えて、他人の華やかな報告が流れてくると、余計にしんどくなってしまうこともあるかもしれません。

情報から完全に離れることは無理ですが、帰宅後や休みの日は、強制的にスマホをオフにして情報を入れない時間を意識的に持つ(デジタルデトックス)などの工夫も効果的です。

「春がつらい自分」を責めずに過ごそう

春は変化の季節。

でも、変化に適応するスピードや進むペースは、本来一人ひとり違います。

たとえ周りがスタートダッシュを切っていても。
植物にも早く咲く花と、遅く咲く花があるように、慣れるまでの時間も人それぞれです。

慣れるのに時間がかかる人ほど、しっかりと慎重に環境を見極めているともいえます。

そして、春が苦手、あまり好きではなくても、まったくおかしくはありません。

この時期だからこそ、ちょっとゆったりめに過ごして、少しでも「調子が悪いかな」と感じたら、早めに休みを入れるなど対処していただけたらと思います。

春の変化に疲れを感じている方へ

「なんとなくやる気が出ない」
「環境の変化についていけない」

そんなふうに感じるときは一人で頑張りすぎず、
少しでも早く楽になるために、気軽に頼っていただけたらと思います。

私は、心理学やカウンセリング、メンタルヘルスの知識を活かしながら、
一人ひとりの方が無理なく働ける形・過ごし方を一緒に考えていきます。

「つらくなりきる前」に手を打てると、その後がぐっと楽になります。

不安を感じたときは、いつでもお気軽にご相談ください。

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