こんにちは。
心と働き方のカウンセラー、山﨑ももこです。
私は2012年に会社員を経て独立し、今年でフリーランス生活も14年目にさしかかりました。
普段「フリーランスです」と話すと、「自由でいいですね」と言われることもあれば、逆に「大変そう…」と心配されることもあります。
たしかに、日々の過ごし方の自由度が高いことは、この働き方の大きな魅力。
でも、その「自由」の裏側には、責任の重さや将来への不安、そしてときに「強烈な孤独」と向き合う日々もありました。
今日は、そんなフリーランスの「自由」と、その影にあるリアルな一面について。
できるだけきれいごと抜きで、今の私が感じていることを正直に書いてみようと思います。
「レジ袋いりません」の一言がうれしかった日
私がフリーランスになって最初に感じたのは、なんといっても圧倒的な「解放感」でした。
満員電車に乗らなくていい。好きな時間に起きられる。気の進まない会議に出なくていい。
新入社員時代、朝8時前に出社して終電まで残業、ときには日付を超えてタクシー帰宅…なんて生活をしていた私にとって、独立直後の空気は本当においしかったです。
でも、その高揚感が落ち着くと同時にやってきたのは、「全部、自分で決めなきゃいけない」という重みと、静かな孤独です。
私はもともとライターとして独立しました。
当時はひとり暮らしだったので、誰とも言葉を交わさず、家にこもってひたすら原稿を書くだけで1日を終えることも珍しくありませんでした。
もともと、ひとり行動は苦にならないタイプの私でも、そんな日が2〜3日続くと、さすがに人が恋しくなります。
気分転換にコンビニへ出かけ、店員さんから「レジ袋はいりますか?」と聞かれて、「あ、いりません」と答える。
たったそれだけのやりとりなのに、「なんだか久しぶりに自分の声を出したな」と感じて、妙にうれしくなった日のことを、今でもよく覚えています。
「自由」を手に入れたはずなのに、誰かと関わりたくて仕方がない。
そんな矛盾した気持ちを抱えていた時期がありました。
不安を「消そう」とするのをやめた
フリーランスの日常には、なにかと心細い気持ちがついてまわります。
「もっと努力しなきゃ」「来月の収入はどうだろう」「この先いつまで続けられるかな」
そんな漠然とした不安や、ちょっとした仕事の悩みを気軽に相談できる相手がいない心細さ。
正直に言うと、14年目になった今でも、こうした気持ちが完全になくなったわけではありません。
でも、昔より少しだけ身軽になれたのは、これらを無理に「消そう」と頑張るのをやめてからです。
「フリーランスに不安や孤独はつきもの。セット商品みたいなものだ」
そう割り切って受け入れるようになると、不思議と以前より気楽に過ごせるようになりました。
不安を感じるのは、それだけ真剣に仕事や人生と向き合っている証拠でもありますしね。
もし私が「安定」を何より一番に求めていたなら、そもそもフリーランスという道を選んでいなかったはず。
「不安があること」も含めて、私はこの生き方を選んだんだな。そう思えるようになってから、少し肩の力が抜けました。
「自由」の本当の意味を考えるようになった
「自由」という言葉は、もともと仏教用語で「自らに由(よ)る」と書くそうです。
あるときこの言葉の意味を知って、すとんと腑に落ちました。
「自らに由る」とは、つまり「自分をよりどころにする」こと。
誰かのせいにしないし、誰かの期待だけでは動かない。
自分で選んで、その結果も自分で引き受ける。
不安や迷い、怖さ、孤独。いろいろな気持ちを感じることがあっても、それもすべて「自分が選んだ道の景色」として受け入れていく。
もちろん、無理はしません。
本当につらいときは誰かに頼ってもいいし、立ち止まって休んだっていい。
でも、ハンドルの手だけは離さず、自分で自分をコントロールしていく感覚を持つこと。
私が14年かけて学んできた「自由」とは、そういう「覚悟」に近いのかなと、今は思っています。
誰かの正解よりも、自分の心地よさを
今、私はカウンセラーとして、これから独立したい方や、独立したばかりの方のご相談を受ける機会が増えました。
その中でよく耳にするのが、「せっかく会社から離れたけれど、思ったよりも自分らしく働けていない」という悩みです。
独立すると、どうしても誰かの「成功パターン」を追いかけたくなります。
SNSを覗けば、「月収〇〇万!」「キラキラした自由な生活!」といった情報があふれていますから、正解を外に探したくなる気持ち、痛いほどわかります。
私自身もそうでした。
でも、誰かのやり方は、あくまでその人の価値観に合っているから機能しているだけなんですよね。
どれだけ輝いて見える成功パターンでも、自分の土台に合っていなければ、結局は苦しくなってしまう。
「あの人みたいにならなきゃ」と焦るのではなく、「自分はどうありたいのか」を丁寧に問い続けること。
孤独や不安と付き合いながら、自分だけの正解を地道につくっていくこと。
地味で時間はかかるけれど、それこそがフリーランスの、そして「自立して生きる」ことの醍醐味なのかもしれません。
自由も孤独も、どちらも私の一部。
そう受け入れながら、これからも自分らしい働き方を模索していけたらなと思っています。

