こんにちは、フリーランス歴13年、ライフデザインカウンセラーの山﨑です。
私は、繊細で敏感な気質を持つ、いわゆるHSP(Highly Sensitive Person)です。
会社員時代は、人の気持ちを察しすぎて疲れたり、環境の刺激に圧倒されたり…悩むことも多く、ストレスにまみれて心身の不調に襲われました。
そんな13年ほど前、「このまま働いていたら苦しいばかり…」と思い、フリーランスに転向。
でも、最初は「自由で最高!」とはいかず、思うようにいかないモヤモヤ感や、先の見えない不安に押しつぶされそうになることがあったのも事実です。
それでも長く続けてこられたのは、「HSPだからこそ、フリーランスに向いている部分もある!」と気づき、自分が自然体で働けるスタイルを見つけたからでした。
「HSPの人はフリーランス向き?それとも向かない?」
この記事では、実際にHSP気質の私が経験してきたリアルな視点から、この問いについて考えてみたいと思います。
- HSP気質で会社員生活に悩んでいる人
- フリーランスに興味があるけれど、不安を感じている人
- HSPの自分に合った働き方を見つけたい人
少しでもヒントになればうれしいです。
HSPはフリーランス向き?それとも向かない?世間の一般的な意見
HSP気質の人はフリーランスに向いているのか?それとも向いていないのか?
まず、この問いに対して世間でよく言われる意見を見ていきましょう。
「HSPはフリーランス向き」と言われる理由
自分のペースで働ける
HSPの人は刺激に敏感なぶん、環境やスケジュールの影響を受けやすいです。
フリーランスなら、仕事量や働く時間を自分で調整できるので、無理なくパフォーマンスを発揮しやすいと言われています。
人間関係のストレスを減らせる
会社員の頃は「空気を読みすぎて疲れる」「雑談が苦手」など、人間関係のストレスを感じていた人も、フリーランスなら関わる人を選べるのが大きなメリット。
自分に合うクライアントや仕事を選ぶことで、心地よい働き方ができる可能性があります。
深く考え、丁寧な仕事ができる
HSPの人は細やかさや共感力を活かし、クオリティの高い仕事ができる傾向があります。
特にライティングやデザイン、ハンドメイド、カウンセリングなど、「自分のペースで進めやすい仕事」や「一つひとつのことにじっくり向き合う仕事」では、その強みが活かしやすいと言われます。
「HSPはフリーランスに向いていない」と言われる理由
収入の不安定さがストレスになる
フリーランスは収入が安定しにくいので、将来への不安を感じやすいHSPの人にとってはストレスの原因になることも。
「収入の波に一喜一憂しすぎてしまう」という声もあります。
自己管理が苦手だと苦労する
仕事のスケジュール管理や、オン・オフの切り替えが難しいと感じるHSPの人も少なくありません。
とくに完璧主義になりやすいタイプの人は「どこで仕事を終わりにすればいいのかわからない…」と、疲れすぎてしまうことも。
ひとりで抱え込みやすい
フリーランスは基本的にひとりで仕事を進めることが多いので、悩みを相談できる相手がいないと孤独を感じやすくなります。
とくにHSPの人は「誰にも迷惑をかけたくない」と抱え込みがちなので、メンタルのバランスを保つ工夫も大切です。
【実体験】13年間HSPフリーランスを続けてきて感じたこと
ここからは、HSP気質を持ちながら13年間フリーランスを続けてきた私のリアルな体験をお話しします。
うまくいかなくて落ち込んだことも、フリーランスだからこそ感じられた幸福感も、すべて私の大切な経験です。
同じように繊細さや敏感さを抱える方に、少しでも「自分らしく働ける道があるんだ」と感じていただけたらうれしいです。
単純に「自由=楽」ではないことを実感
会社員の頃は、「フリーランスになれば、もっと自由でストレスの少ない働き方ができる」と思っていました。
でも実際は、すべてを自分で決めるプレッシャーの大きさに驚くことに。収入のこと、仕事の取捨選択、働くペース…。自由だからこそ、迷いも責任も増えるんですよね。
それでも、続けていくうちに気づいたのは、「自分らしく生きられる自由」の素晴らしさ。
決して楽ではないけれど、会社員時代には感じられなかった「自分で歩む道を自分で決めていく充足感」を得ながら、納得感のある働き方ができるようになりました。
「疲れたらすぐに休める環境」が持てることの魅力
HSPの人は、刺激をたくさん受けるとすぐにエネルギーが枯渇してしまいがちです。
たとえば私の場合、人と話すのはとても好きですが、打ち合わせやカウンセリングの後は心身ともに疲労感が募ってしまうことも。
でも、フリーランスとして働いていると、疲れたときに誰にも気を遣わず休息をとれるので助かっています。
私の場合は、部屋を暗くして情報を遮断し、布団に潜り込むのがいちばんの回復法。
1〜2時間でもこうして完全にオフになるだけで、体の中にエネルギーが戻ってくる感覚があります。
もしオフィス勤務を続けていたら、ここまで自分の状態に合わせて調整するのは難しかったと思います。
「疲れたら休める」環境を自分で作れることは、HSPにとって、とても大きな支えになると感じています。
頑張りすぎるとフリーランスでも燃え尽きる
私は昔から「ちゃんとやらなきゃ」と思うタイプでした。
フリーランスのライターになってからも「完璧に仕上げたい」「クオリティの高いものをつくらなきゃ」とつい考えてしまう。
クライアントからの依頼は期待以上に応えたくなるし、ちょっとでもミスがあれば自分を責める…。
そして納期のギリギリまで修正を繰り返し、常に全力投球。
こういった働き方をしてしまう時期がありました。
でも、このやり方は、ほんの一時期なら頑張れても、どこかで限界がきてしまうものです。
フリーランスは、体調を崩したり、やる気を失ったりしてしまうと、仕事にも収入にもすぐ影響が出ます。
そこで少しずつ、考え方を変えていきました。
- 「ここまでできればOK」と区切る習慣をつける
- 完璧にこだわりすぎない
- スケジュールに余白を持たせ、詰め込みすぎない
私の場合、一番難しかったのは「完璧にこだわりすぎない」です。
「完璧か(100点満点)、完璧でないか(99点以下)」にとらわれてしまうと、すぐ、ついつい「こんなに手を抜いて大丈夫だろうか…?」と不安になってしまうのです。
でも、すべてにおいて100点満点を目指すなんて、どんな超人でも無理だと思います。
(プロ野球選手ですら打率3割を超えたらスゴイ!と言われるように…)
この世の中、「70点や80点以上とれていれば十分に合格点」みたいなことは、たくさんあるんですよね。
実際、変な完璧主義を意識的にやめるように心がけたところで、クライアントからの評価は変わらなかったどころか、むしろ「安定していい仕事をしてくれる」と信頼されるようになった感覚があります。
そもそも「頑張り過ぎてしまう」ような人の多くは、少し気を抜いたとしても、ちゃんと一定レベルの仕事ができるのだと思います。
HSPの人は、まじめで責任感が強いぶん、知らないうちに自分を追い込んでしまいがち。
でも、頑張りすぎると、自由なフリーランスでも燃え尽きてしまうことを知っておいていただけたらなと思います。
「ほどほど」がちょうどいい。そう思えるようになったことで、私は今もこの働き方を続けられています。

HSPの人がフリーランスで自由に働くためのポイント
ここからは、HSPの人がフリーランスとして自由に働くために、どんなポイントを意識したらいいかをご紹介します。
人によって感覚は異なるので、ご自身に取り入れやすいものがあったら、ぜひ試してみてくださいね。
ポイント1.自分にとって無理のない働き方を模索する
HSPの人にとって大切なのは、「自分にとって無理のない働き方」を見つけること。
フリーランスは自由度が高い分、自分に合わないやり方を選んでしまうと、かえってストレスが増えてしまいます。
たとえば、いきなり独立するのではなく、まずは副業として少しずつ試してみるのもおすすめ。
自分がどんな仕事の仕方なら負担が少なく、心地よく働けるのかを知ることが大切です。
また、働く環境も工夫してみてください。
完全に在宅だと閉塞感を感じるなら、カフェやコワーキングスペースを活用する。
逆に、刺激が多すぎると疲れてしまうなら、自宅の一部屋や一角を快適に整えるのもよいでしょう。
「自分に合ったスタイル」を探し、実践しながら少しずつ調整していくことが、長く続けるポイントです。
ポイント2.不安を減らすための工夫をする
フリーランスの働き方は自由ですが、そのぶん「収入が不安定」「仕事が途切れるかも」といった不安を感じやすいものです。
HSPの人は特に、将来の見通しが立たないことにストレスを感じやすいので、できるだけ安心できる仕組みをつくるのがおすすめです。
その方法のひとつは、たとえば長く付き合えるクライアントを見つけること。
単発の仕事ばかりだと、実務をこなしながらも常に営業をし続けなければならず、体力的・精神的な負担が大きくなりがちです。
でも、継続的に依頼をくれるクライアントがいれば、安定感が増して、心の余裕も生まれやすくなります。
あとは、仕事がなるべく途切れないように、少し先を見ながら種まきをしておくことも大事です。
仕事は「相手の都合」も大いに関係するため、常に行動したことが即結果につながるわけではないですからね。
ポイント3.「ひとりで頑張らない」ことが大切
フリーランスは、自由だけど孤独になりがち。
ひとりで全部やろうとすると、気づかないうちに心の負担が大きくなってしまうこともあります。
HSPの人はもともと一人でいるのが楽な場合も多いと思いますが、無理のない範囲で、意識的に「つながり」を持っておくのもおすすめです。
ポイントは、あくまでも自分にとって居心地のいい範囲でのつながりにしておくこと。
「こんなとき、どうすればいい?」と気軽に話せる環境があるだけでも不安が和らぎやすくなりますし、悩みを共有できる人がいるだけで、少し気持ちが軽くなるからです。
どうしても不安や悩みが大きくなったときは、メンターやカウンセラーなど、しっかり相談できる存在に頼ることも考えてみてください。
フリーランスは「自分で決めること」が多い分、迷ったときに、理解者から適切なアドバイスをもらえる場があると安心です。
キャリアの停滞も防ぎやすくなり、より自由に、自分らしく働きやすくなります。
まとめ:HSPだからこそ、自分らしい働き方を真剣に見つけよう
フリーランスは、HSPの人にとって「向いている」「向いていない」と簡単に割り切れるものではありません。
大切なのは、自分の特性を理解し、それに合った働き方を見つけていくこと。
フリーランスになると、収入の波や孤独感、不安を感じる場面は確かにあるかもしれません。
でも、仕事量や人間関係、働く時間を自分で調整できるからこそ、自分の心を大切にしながら、自然体で働くスタイルを築くこともできるのも事実です。
もし今、「本当にフリーランスでやっていけるのかな」「自分に合う働き方がわからない…」と悩んでいるなら、どうかひとりで抱え込まないでくださいね。
私自身、たくさん迷いながら試行錯誤してきました。
繊細さや敏感さを抱えながら働くことの難しさも、そこにある喜びも、どちらの気持ちもよくわかります。
「このままでいいのか不安」「少しでも気持ちを整理したいな」そんなふうに感じるときは、気軽にご相談ください
あなたが無理なく、自分らしく働ける方法を、一緒に探していきましょう。
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